フェンディ(FENDI)は、2015年7月27日(月)、2015-16年秋冬オートフリュールコレクションを東京・上野の東京国立博物館で披露。初参加となった2015-16年秋冬パリ・オートクチュール・コレクションで展開されたばかりのワードローブが、パリ以外では唯一、東京で発表された。
「シルバー ムーン(SILVER MOON)」と題されたコレクションでは、ファーをふんだんに使用し、架空の鳥たちを表現。繭のようなコクーンシルエットのコートや床をひきずるほどのロングコート、体を包み込むようなケープなど重量感のあるアイテムが揃い、小さなひな鳥から若鳥、成鳥までを優雅に描いていく。
興味深いのは、自然と人工物、硬さと柔らかさ、暗さと明るさといった相反するものを織り交ぜているところ。ショート丈のジャケットには、メタルのように硬そうなシルバーのドレスを合わせているし、フード付きのロングコートにはメタリックカラーのサイハイブーツを合わせている。
装飾も同様で、メタルカラーで波模様のアクセントを加えたり、ビジューで立体的な飾りをあしらったりと、ファーアイテムに視覚的な遊びをプラス。また、ダークトーンで揃えたかと思えば、ホワイトやベビーピンクといった柔らかな色彩を挟み、両極端のものをミックスさせることで、コレクションに生命感が生まれている。スーパーロング丈のストールや大きな花のコサージュといったアクセサリー使いも見逃せない。
今夜披露されたコレクションは、デザイナーのカール・ラガーフェルドとフェンディとのコラボレーション50周年を記念して制作されたもの。また、フェンディの日本上陸50周年を祝うものでもあり、会場には榮倉奈々や山田優、森星などの多くのセレブリティが駆けつけ、ラグジュアリーな一夜となった。