レプ ラス(LEP LUSS)の2011-12年秋冬コレクション。今季のコレクションは写真集「FOCUS PASSAGES」からインスパイアされたカラーパレットがポイント。モノトーンをベースに、ピンク、ターコイズ、ネイビー、キャメルなどを使用。素材はアンゴラ混ウール、ナチュラルストレッチウール、カシミアシルクのカットソー、シルクウールニットなど。また二重網機を使用したニットシリーズも提案した。
快活な色使いや、美しく曲線を描くカッティングが特徴的。光沢があるターコイズのワンピースに、すとんとしたシルエットのガウンをさらりとはおった。ガウンには甘いキャメルを用いたことで、大人な雰囲気の中にも女性特有の柔らかさを感じさせる。
キャメル、ターコイズ、引き締め役のブラックと色使いは同じでも、メインカラーを交代させることで雰囲気をチェンジ。ロングテーラードベストを重ねたようなスタイルでは、潔いブラックからキャメルの袖が伸びる。マスキュリンと甘さが絶妙にマッチして上品な印象を残した。そこに存在感を放つターコイズを袖口にあしらえば、個性的で少し異国的なイメージ。同じスカートスタイルでも、こちらではぐっとハンサムな女性像を描いた。
他にもペンキを飛び散らせたようなデザインのパンツや、指先だけをペンキに浸したような配色のグローブ、襟の部分のみ微妙にカラートーンを変えたワンピースなど、色の使い方がユニーク。個性的でいて、とびきりスタイリッシュな写真集「FOCUS PASSANGES」に染まった筆が、ひとりでに動いてカラーリングを施したかのように魅力的だ。シンプルをベースにしながらも、1つの写真集を観終わったような充実感を残す、デザイン性の高いコレクションに仕上がった。