ロエベ(LOEWE)は、2016年春夏コレクションをフランス・パリで発表した。ファーストシーズンから一貫して、ロエベウーマンの軌跡をたどってきたジョナサン・アンダーソン。オーガニック香るデビューコレクション、サイエンスをキーワードに未来的な世界を描いたセカンドコレクション。次ぐ今季は、両者の要素を抽出・融合させ、ロエベウーマンの新たな顔を示していく。
テーマを象徴しているのは、ナパレザーのノースリーブドレス。リアルなイグサを押し付けプリントし「テクノロジーと自然の融合」を体現。繰り返し登場する、スナップボタンや割られたミラーの断片などの装飾も、着古したようなコットン・リネンといった自然由来の服地とマッチさせ、今季の世界観を構築している。
アーティスティックなスパイスもショーの中で継続して加えられ、植物写真をプリントしたトップス、クリスタルやバンブーなど異なるボタンを散りばめたジャケットなどが揃う。また、ロゴマークもデザインとして落とし込まれ、ラベルを並べたようなパンツ、グラフィカルなメゾン名が記されたトップスなどが登場。
そこに差し込んだのは、トランスペアレントなパンツやコート。度がすぎるほどの透明感は、次々と新しいクリエーションを生み出す、ジョナサンならではの潔さを感じさせる。
昨シーズンに比べ、コーディネートはシンプル。コートまたはトップスに、パンツを合わせたルックを中心に、小物で遊びを加えている。アイコンバッグの「パズル」にはミニサイズが加わり、ミンクファー、ラバー、ビニルの新素材もラインナップ。また、フォルムが七変化する「ハンモック」、レザーパーツを段々に重ねた「ストリップ」といった新作バッグも展開された。