ステファン シュナイダー(STEPHAN SCHNEIDER)が2016年春夏コレクションを発表。
テーマにしたのは、それぞれの国の象徴である「Flags(国旗)」。旗にはいろんな色や柄がある。そして、様々な人が生まれた国を離れて生活し、文化を超えて結婚や仕事をする現代。ファッションには、それ以上の多種多様のスタイルや色が溢れている。
今季のコレクションに目立ったカラーコンビネーションは、その個性を落とし込んだもの。パッチワークのような色使い、マルチボーダーの組み合わせ、細やかなチェック柄もそうだ。色使いと柄がテキスタイルに刺激を与えていく。ハーフパンツやジャケットの裏に覗くビビットカラーは南米を想わせ、ベーシックなベージュ、グレー、ネイビーは都会的な印象を想起させる。不思議と色だけで国の個性が沸いてくるのが面白い。
直線的なパターンの切り替えやダーツも今季のテーマを感じさせる重要な要素。例えば、シンプルなストレートパンツには、バックスタイルにマルチカラーのパターンを施している。また、一見何の変哲もないシャツには水平にダーツを入れ、そこにプリーツやポケットを隠した。さらに、襟先を直角に切り取ることで、直線的な要素をプラスしながらコンパクトな印象に。
シャツやジャケット、スラックスは国旗を身に纏うに相応しい洗練された装い。色とパターンに癖をつけて表現される各国の個性は、スタンダードなアイテムだからこそ光るものがあった。