アディダス オリジナルス(adidas Originals)とホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)がコラボレーションした「アディダス オリジナルス バイ ホワイトマウンテニアリング(adidas Originals by White Mountaineering)」の2016-17年秋冬コレクションがイタリア・フィレンツェで発表。
「1つ目にデザイン。2つ目に実用性。3つ目にテクノロジー。」 と語るホワイトマウンテニアリングのデザイナーである相澤陽介。その独自の美学はアディダス オリジナルスのDNAと溶け合い、革新的なスポーツウェアを実現させた。
洋服を人体の動きやリズムに合わすためのパネル構造をダウンやパンツに取り入れることで、機能的な側面だけでなくデザイン性を併せ持つシルエットが完成している。そこに乗せられたアディダスを想起させる細やかな配慮は、デザインのアクセントとなっている。“3本線”はウィンドブレーカーの腕元、パンツのサイド部分、あるいはモデルの皮膚にまで浸食している。アディダスの「ウインドランナー ジャケット」に見られるV字はTシャツやパーカーにあしらわれた。
パネルに添って取り付けられたポケットは、ワードローブをより肉厚にするだけでなくもちろん利便性を兼ね備えるためのもの。ダウンに埋め込まれたり、ミリタリージャケットのように胸元とウエスト部分に配したり。形も様々で、フラップ付きのポケットから身頃の半分を占めるアウトポケットまで、それでいて素材に馴染むように設計されている。
ダウンジャケットとバーシティジャケット、ジップアップスウェット、トラックパンツ…。今回のコレクションで提案された定番アイテムはあげればきりがない。それらを革新的なアイテムに昇華させたのは紛れもなく相澤の手法である。
また、彼が思う“服を着るフィールドは全てアウトドア”という考えに相反する、フューチャリスティックな光の演出は、ガーメンツをより魅惑的に、そしてその才能をより一層輝かせる新しい表現であった。