セリーヌ(CÉLINE)の2016年プレフォールコレクションが発表された。
今季のキーワードのひとつとして挙げられた「折衷主義」の文字。相反するもの共存、長所の掛け合わせによって生まれる新しい体系、そんな意味を持つこの言葉のエネルギーは、フェミニンとマスキュリン、マットとシャイニー、ソフトとハードなど様々な要素の対峙により知的に表現されている。
流線的なシルエットのブラウス、優雅に揺れ動くラップスカート、小花柄をあしらったプリーツドレス。女性らしさを強調させた装いの上で、大きめな襟・袖といった要素が花開き、70年代後半から80年代初期のレトロな雰囲気を漂わせる。
そこにマッチさせたのは、マスキュリンなムードを感じさせるアイテム。ウエストマークしたドレスの下からボタンディテールを添えたボトムスが現れ、また、エレガントなドレスの上には、ミリタリー調のビッグポケットを添えた。異なるテイストの存在が、エレガンスの輪郭を露わにする。
鮮やかな色彩は、とびきりアグレッシブにコーディネート。温かみのあるベージュ、カーキ、キャメルをベースに、イエロー、フューシャピンク、オレンジ、レッドと刺激的なパレットを差し込んだ。
注目のニューバッグは「ショッパー」。シンプルかつシャープなデザインで、シーンを選ばず取り入れられる一品。また、華奢なチェーンを添えた「チェーンバッグ」、驚くほど軽いソフトラムスキンにハンドステッチングを施した「クロワッサン」もラインナップする。