初音ミク史上初の単独オーケストラコンサート「初音ミクシンフォニー」で発表された、LUX×初音ミクの新CMが公開。2016年8月31日(火)より放映される。
「まっすぐな髪と生き方で、あなたはもっと輝ける」というメッセージが込められたこのCMは、60秒に渡る長編だ。CMでは、初音ミクがハリウッド女優のスカーレット・ヨハンソンと共演。トレードマークのツインテールをほどき、いつもの初音ミクよりも少し大人っぽいスタイルの美しいストレートヘアを披露する。
また、先日レポートした「初音ミクシンフォニー」のオープニング曲『未来序曲』のLUXバージョンを初音ミクがステージで歌うシーンもあり、ミクファンにとって見逃せない内容に。
初音ミク史上初の単独オーケストラコンサート「LUX Straight & Beauty presents 初音ミクシンフォニー」は、東京国際フォーラムにて、2016年8月26日(金)に開催された。
ヴォーカロイド(VOCALOID)技術を用いたバーチャル・シンガー・初音ミクの誕生は、2007年に遡る。人間の声をもとに音素を収録し、ソフトウェア上で歌詞とメロディを入力して「歌声」を作成できるだけでなく、アクセントやビブラートを加えたり、声をロボットっぽく加工したりと声の特性をチューニングすることも可能。
歌い方の表現そのものをコントロール可能できるので、利用者は実際に歌手をプロデュースしているような感覚で音楽制作を楽しめ、パソコンさえあれば誰でも“音楽プロデューサー”になることができる。彼女の存在は、新たな音楽の可能性を秘めていると言っても過言ではない。
そんな近代的音楽の筆頭とも言える初音ミクが、今回コラボレーションしたのは一流の演奏を届ける「東京フィルハーモニー交響楽団」だ。初音ミクを知らない人も、オーケストラを見たことがない人も、全員が感動の瞬間を共有した今日。その両者の音楽の魅力を伝えると同時に、その全貌を紹介する。
オープン前の会場には長蛇の列。年齢や性別、そして国境を超えたあらゆる人が今回のコンサートを待ち望んだ。初音ミクのキーカラーであるブルーグリーンに身を包んだ人や、ネクタイやカバンなどワンポイントに色を入れて“初音ミク”ファッションを楽しむ人が多く見受けられた。
オープニングは、Mitchie Mによる「未来序曲」。感動的な迫力ある音と共に、コンサートは幕を開けた。軽快でクラシカルな演奏と初音ミクの歌声。自宅で手軽に楽しめるはずの初音ミクの音楽が、いつもとは違うかたちで上質かつ贅沢なひと時を届けてくれる。一音を踏むたびに、身震いするような感動が押し寄せてくる。
ボーカロイドならではのリリックや伸びやかな歌声は、オーケストラによって多様に表現されていた。例えば「初音ミクの消失」では、そのアップテンポな歌詞部分をバイオリンやクラリネットで奏でるというアレンジをプラス。また、コミカルな音を作るための鉄琴や木琴も印象的だ。それらは、ストリングスののびやかな音に深みを与えてくれる。さらに、ハープが重なることでドラマティックな演出が加わっていた。
また、「SEGA Project DIVAコーナー」での3曲では、流れるように歌う部分を弦楽器、力強い部分を金管楽器と、それぞれが主旋律を務めあげ、オーケストラ独特のセッションが感じられた。アップテンポのリリックに合わせてファンの中には、思わず歌を口ずさむ人の姿も。
音楽はもちろんのこと、バックに流れるミュージックビデオも今回のコンサートの魅力のひとつ。大迫力の400インチスクリーンで、色鮮やかなアニメーションを同時に楽しむことができた。