ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、ミラノ・ファッション・ウィーク3日目の2016年9月23日(金)に発表された。通常エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)も同期間にショーを開催しているが、今季は舞台をパリへ移すため、デザイナーのジョルジオ・アルマーニの新作にミラノで出会えるのは、この機会だけである。
「CHARMANI」と名付けられた今シーズンは、幻想的で魅惑的だった。何といってもテキスタイルの美しさが際立っている。
ブルーやパープルを使って描かれた模様は、ストライプにもボタニカル模様にもトライバル調にも捉えられる、曖昧なモチーフだ。全体的に朝靄に包まれたかのように白みがかっていて、輪郭がぼやけている。それらを時にオーガンザで包み込み、時にラメネイルを重ねたようにキラキラと輝かせて、高貴なものへと昇華させている。
装いは、多様性に富んでいる。膝小僧が見えるほどのショートパンツ、レースを重ねてレングスを伸ばしたテーラードジャケット、パジャマ風のセットアップ、フレアに広げたノーカラージャケットなど。どれもエレガンスを保ちながらも、女性らしさを誇張せず、肩ひじを張らないいい塩梅の抜け感がある。
意外性を感じたのは、ロマンチックドレスの登場だ。丸みを帯びたパフスリーブ、ベビードールのように広がったフレアライン、胸元を包みこむサテンのリボン。シルエットもディテールも、おとぎ話に出てくるプリンセスさながらのフェミニンさに溢れている。
シューズラインからは、グラディエーターサンダル風の新作フットウェア、また、フラットなスリッパが展開され、時流をきっちりと掴んでいる姿が確認できた。