タクーン(THAKOON)の2012年春夏コレクションが、ニューヨークファッションウィーク中にプラザホテルで発表された。
ムスクの香りに包まれた会場は、宮殿を思わせるような壁面にシャンデリアが煌びやかに輝き、フロアに反射した光がダイヤのようにキラキラと広がって、招待客は足を踏み入れた途端にオリエンタルな世界へと引き込まれた。
神秘的な香りと雰囲気に包まれたまま、エキゾチックな音楽とともにショーがスタート。 まず登場したのは、眩いばかりのターコイズカラーのウエスタンルック。ヴィヴィッドなオレンジのレースとの鮮やかなカラーコントラストに目を奪われる。 引き続いて、存在感のある濃いオレンジ、ホワイト、イエロー、グリーンがランウェイを明るく彩る。生地はリネン、シルク、シフォンといった夏らしい素材をベースに、レザーが存在感を放っている。 インドの民族衣装からイメージしたレース使いやラメの刺繍、そしてプリントが散りばめられ、異素材のテープを組み合わせたユニークなデザインのドレスも登場。柄と無地の生地のバランス、そして刺繍の分量が絶妙で、華やかなのにくどさがないスタイルを提案していた。
クチュールハットデザイナーのHether Hueyによる、ツートンのカラフルなテンガロンハットが、ルックをほどよくカジュアルダウンさせ、足元はポインテッドトゥのハイヒールでエレガントにまとめた。
インドの民族衣装とウエスタンスタイルが見事なコラボレーションをみせた今回のコレクション。目に焼き付く眩しい色彩のドレスや会場を包むムスクの香りと共に、エキゾチックな別世界を全身で感じるインパクトのあるショーとなった。