アクオド バイ チャヌ(ACUOD by CHANU)の2017年秋冬コレクションが、2017年3月22日(水)、東京・渋谷ヒカリエで発表された。今季のテーマは“BREAK DOWN WALLS. ZIP UP DIFFERENCE”。政治や宗教で日々揺れ動く世界への反抗心を持ちながら、平和を主張したコレクションだ。
ショーは、オールブラックのアイテムに身を包んだビートボクサーと、オールホワイトのダンサーのパフォーマンスにより幕を開ける。ビートボックスに合わせて、ダンサーがパントマイムのようなアニメーションダンスを披露。黒の世界と白の世界の壁を壊し2つの世界が一緒になるのを表現していた。
2017年春夏コレクションと同様、多数のアイテムに登場したファスナー。ジャケットの背中やハット、ファスナーが曲線で走るトップスに施されており、新しい扉を開く、異なる文化や人をつなぐなどの意味が込められている。袖部分にファスナーが片方だけ付いたアウターは、袖同士を繋ぐことができ、人と人とが手を取って繋がれるアイテムだ。
ボリューミーなトップスに対し、ボトムスにはスリムなレギンスなどを合わせ対照的なシルエットを実現。スキニーをスカートとスタイリングし、性差を消す意味合いも込めた。金属で模様がプリントされているエアーオーガンジーは、トップスやキャップの周りでゆらゆらと幻想的に揺れる。
オールブラック、もしくはオールホワイトのスタイリングのみで展開されたコレクション。ストリート色が激しいアイテムが並ぶが、ラストはモデル達が交互にランウェイを後にし、白と黒にはっきり分かれた境界が交わりあう、デザイナーの理想とする光景が広がっていた。