2012年1月21日、パリメンズファッションウィーク中にダミール ドマ(DAMIR DOMA)の2012-13年秋冬コレクションが発表された。
ファーベストにビーズのロングネックレスを合わせ、前シーズンまでのブランドイメージを一新させるようなインパクトの強いファーストルックで幕を開けた今シーズン。前半は、民族テイスト満載のプリントが多用され、異なった柄同士を組み合わせたレイヤードルックが目を引く。ダークレッドといった色調からミステリアスな雰囲気も感じられた。
中盤には、幅の違うストライプを繋ぎあわせたのツーピースなど、淡い色彩でクリーンな印象を放つルックが続く。同柄の大きなボストンバッグを手にしているルックは、まるで前半に登場した民族の生息地を訪れる旅行者のようだ。
後半はがらりと印象が変わり、モードなワントーンスタイルへ。ロングスカートと思わせるほどワイドなパンツや、裾がファーの切り返しになっているロングジャケット、膝にフリンジがついたボトムが印象的だ。つばが斜めになっているキャップもコーディネートのアクセントになっている。
最後に、再び民族衣装のようなレッド、グリーン、ホワイトのトップスにファーベスト、ビーズネックレスを合わせたルックが登場し、ショーを締めくくった。ダミール ドマが得意とするミニマルスタイルと、エスニックテイストが見事に融合し、独特の世界観が築きあげられたといえる。ブランドの新たなステージを彷彿とさせるコレクションであった。