トム ブラウン(Thom Browne)の2012-13年秋冬コレクションが、パリ植物園内にある、鉱物学・地質学のギャラリーのエキシビジョンスペースにて発表された。濃厚な霧がかかった会場ではモーツァルトの行進曲と共にショーがスタート。その中で颯爽と歩くモデル達は神聖な印象を人々に与えた。ショーはタイトでオフェンシブな印象を持つPunksとマスキュリンで男らしいアメフト選手の様なイメージを持つJocksの2つに分けられている。
頻繁に使用されているカラーはグレー、ネイビーやブラックといったベシックカラーや鮮やかなピンクとグリーン等のパステルカラーがコレクション全体を華やかにしている。
より高い位置のアームホールとフィットした袖、そして過去のコレクションに比べて更に細身のオーバーコートやジャケットが取り入れられているPunksのスーツ。スリットが入っているコートやジャケットの間は安全ピンで繋がれ、スパイクやスタッズの装飾が施されている。上腹部丈のクロップドセーターや片方が切れているアシメトリーなトラウザーズ等のアイテムはまさに1980年代のパンクミュージックを象徴しているようだ。
一方ボディーラインが強調されたマスキュリンな印象であるJocks。肩パッドや肘パッドはオーバーコートや3ボタンジャケットだけではなく、タートルネックニットやラグビースタイルのセーターにもあしらわれている。同じくパッドが付けられているトラウザーズは、ブランドのシンボルでもあるクロップド丈に仕上げられた。またペンシルスカートにはサイドスリットが入っておりドレスほどの長さに引き延ばされた。