2012年2月17日、ロンドンファッションウィークでBORA AKSU(ボラ アクス)が2012-13年秋冬コレクションを発表した。アメリカのアウトサイダー・アーティスト、ヘンリー・ダーガー(Henry Darger)の長編小説「In the Realms of the Unreal(非現実の王国で)」に登場する少女の戦士、'ヴィヴィアンガールズ'が今季のミューズ。純真無垢だけれども勇敢だった、子どもの頃の世界を 表現したかったとデザイナーのボラ・アクスは語る。
構築的なシルエットのドレスやジャケットは、ミリタリーの雰囲気を持ちながら、ベビーピンク、ライトグレー、クリームホワイト、オレンジがメイン の甘いカラートーンを使用。そこに、50年代のタペストリーからインスパイアされた、クラシカルな大輪の花々のプリントやプリーツやフリル、リボ ンを施して、さらにガーリーな雰囲気に仕上げられた。サテンやシフォン、鍵針編みのニットなど異素材の組み合わせもボラ アクスらしい。
スタイリングは、黒のレースのようなヘッドピースにスモーキーなメイク、レザーのクラッチバッグ、そして花柄のタイツで、冬のスタイルをよりドラマティックに印象付けている。フィナーレが近づくと、フューシャピンクやオレンジのヴィヴィッドカラーや、妖艶な黒のルックも登場し、成熟した女 性の表情も覗かせた。勇敢で可憐な少女たちの強さとはかなさを、幻想的に表現したコレクションだ。