エルメス(HERMÈS)の2018年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。
今シーズンはプレイフルなグラフィックに彩られたシーズン。タータンチェックやマドラスチェックなど、様々な格子模様がランウェイに寄せ集められ、フレッシュなムードを放っている。
ファーストルックは、鮮やかなグリーンやイエローのテーピングをあしらったケープ。続いて、エプロンディテールのチェックコートが登場する。これは、バックスタイルに施したジップを閉めベルトを巻くとタイトなコートに、ジップを開放させてるとふわりと広がるケープ風コートに…と変幻自在に形を変える機能的なアイテムである。
グラフィカルなアイテムは、エルメスらしい上質な色彩で彩られた。アーティスティック・ディレクターのナデージュ・ヴァンへ=シビュルスキーがデビューシーズンから起用しているブルー・ノワールを筆頭に、ルージュ H、ウルトラ・ヴァイオレット、ウェット・ブルーが並ぶ。ゲスト席にはこれらキーカラーをテーマにした詩が配布され、ショーでは音楽に乗せてこの詩集が読み進められた。
また、エプロンも今季のデザインの鍵を握る。ワークウェアの代名詞が柔軟なアイデアによって形を変え、ニットで仕立てたエプロンワンピースや、レザーと異素材を組み合わせオールインワンなど洗練されたスタイルへと昇華させる。
新しい試みと隣合わせにいるのが、エルメスの伝統的な要素。エルメスのルーツである馬具からインスピレーションを得た、「グラン・マネージュ」柄がニットスカートやスカーフ、ブラウスに華やぎを添えている。
新作バッグは「エルメス2002」。洋服に合わせ、豊富な色彩とテキスタイルで揃えたレザーとキャンバスの異素材バッグである。また、シルク素材を編み込んだバケツバッグも登場。胸元で輝くアクセサリーは、吹きガラスから着想したもので、透明のガラスの中でエルメスのアイコニックなレザーが輝いている。また印象的なレザーチョーカーには、馬具を想起させるシルバーメタルがあしらわれている。