グローイング ペインズ(GROWING PAINS)の2018年春夏コレクションが、2017年10月16日(月)に小笠原伯爵邸で発表された。
今季のテーマは大正時代に生きた「モガ」こと「モダンガール」。彼女たちは着物を脱ぎ捨てスカートにヒール、断髪ヘアーで街を闊歩し、自由な恋や思想を求めた。開放的でありながらも排他的な思想が広まった大正時代と現代を重ね、そんなバッドガール的存在の「モダンガール」を現代的に表現した。
大正時代の空気は、大胆に現代のストリートウェアに落とし込まれた。ライダースジャケットは着物風の合わせに、デニムワンピースはヤンキーのセーラー服を彷彿させ、パンツはまるで袴のようだ。スポーティなジャージパンツは、着物を感じさせる素材と色合いを取り入れた。
インパクトのある素材使いもポイント。ビニールやエナメルといったパンクなファブリックを取り入れることで、コレクション全体に退廃的なテイストを加えている。
さらに注目したいのが、ベルト使いによって生み出されたユニークなシルエット。ベルト使いは、当時のモダンガールのトレンドスタイルの1つであった。コレクションでは、まるで押さえ込むようにライダースジャケットの真ん中にぐるっと一周していたり、タイトスカートの周りに2本回されていたり、裾にデザインされ左足と右足とパンツを繋げていたりと、斬新な使い方をしている。まるで、バッドガール=モガたちが抑制されていた背景を感じさせた。