アキコアオキ(AKIKOAOKI)の2018年春夏コレクションが2017年10月17日(火)、東京・表参道ヒルズにて発表された。今季のテーマは「ループ」と「淡さ」。終わりと始まりがないもの、答えを出しきらない日本独特の価値観を意識したコレクションだ。
わざと開かれてぶら下げられたブラトップやコルセットなどが複数のルックに度々登場する。これは、本来体を拘束するものを開放的に見せることでアイテムを生まれ変わらせたもの。ぶら下がったドローコードや巻き付いたベルトはテーマの「ループ」を意識。ワークウェアのようなオーバオールの太いベルトはスポーティな印象も。
ぼやっとした色合いのグリーンオールインワン、ジョーゼットにビニール加工したドレス、ジャストサイズのはずのニットに不思議なひだをわざと作り出したり…体の形を隠すわけでもないが、見えきらない「淡い」シルエットを、テキスタイルやカラーで表現している。
カラーパレットは序盤モノトーンからパステルピンク、ショーが進むにつれてビビッドカラーが登場する。これは「淡さ」と「パワフルさ、フレッシュさ」という相反するものをぶつける、デザイナーの試みだ。
最後はモデルが並びポージングをして、ショーは幕を閉じた。そこには一体一体で完結せず、俯瞰した目でコレクション全体を見て欲しいというデザイナーの思惑が。「淡さ」を表現しながら、きちんと一貫性を持った「ループ」で見せたい思いが伝わるランウェイだった。