サンローラン(Saint Laurent)の2018-19年秋冬メンズコレクションが、ウィメンズと共にフランス・パリで発表された。今シーズンは全87体に及ぶピースが登場し、そのうち21体がメンズのルックである。
インスピレーションとなったのは、ムッシュ イヴ・サンローランが1976年に発表したロシアンコレクションである。ブラックのピースを連続的に登場させたコレクションの中で、アーカイブから着想したロシアン帽子が大きな存在感を放っている。
スタイルは、タイトフィットなブラックパンツにジャケットを組み合わせたコーディネート。トップスは表情豊かなものが多く、またクチュールさながらの高度なテクニックを用いてデザインされたピースも多い。ノーカラーのブラックジャケットには、袖口、ボタン周り、裾を縁取るように、ロシアンコレクションから着想した繊細な刺繍を施した。また、スエードのボンバージャケットにはスタッズをキラキラと輝く夜空の星のように細かく散りばめ、ホワイトのファージャケットにはドット柄のようにブラックの刺繍をあしらっている。
ジャケットのインナーには、光沢のあるシャツに交えてラフなニットを合わせているものもある。肉眼で捉えることはできなかったが、ニットの下にはさらにプリントTシャツをレイヤード。アンソニーが愛しているクチュールとストリートの融合をこっそりとコーディネートで提案しているようだ。