ジョウタロウ サイトウ(JOTARO SAITO)の2018-19年秋冬コレクションが2018年3月21日(水)に東京・渋谷ヒカリエにて発表された。
デザイナー・斉藤 上太郎は、伝統的で古式な衣服であるという着物に対する固定観念に一石を投じた。着物もとい和装への新しいアプローチの手段が表現されたショーでは、全43ルックが登場。新しく生み出されたされた着物の姿は、今までの古風さとは違う、新しく、鮮やかな雰囲気を纏っていた。
本来の姿を変えるような新しさの提案ではなく、あくまで着物としての新しさを追求。多く用いられたパターンはクラシカルな花柄。しかし、そこに用いられるのは花の色を再現した彩りではなく、白や黒、グレーといった落ち着いた色。モノトーンの配色と、複数の着物に見られたラインのデザインはモダンなエッセンスを着物に加えていた。
落ち着きのある配色の中にも鮮やかな色彩を取り入れて。着物ならではセクシーさやエレガントさは忘れずに、女性の美しさを引き出すようなパターンも随所に取り入れられた。
モダンに仕上げた着物と共に和の着こなしを作り上げるのが、帯。千鳥格子に星をあしらった帯はランウェイの中でも個性的だった一本。ポップな印象を与える星と伝統的な千鳥格子のコンビネーションは斬新かつユニークな試みであった。
着物のアップデートだけでなく、全く新しいアイテムもランウェイに登場。このダウンジャケットは和装する際のネックである防寒に特化。「どてら」のようなシルエットと和柄の裏地は、違和感なく和の装いに溶け込む。
ルックが巾着の代わりに持っていたのが、西陣織を使用したクラッチやトート、ショルダーバッグ。西陣織とレザーのコンビネーションが新鮮な機能性にも長けたバッグは、まさに今までになかった新しさを感じさせるアイテムたちだった。