アー・ペー・セー(A.P.C.)が、パリ市内のアトリエを飛び出した。フランス・パリの駐車場スペースでランウェイショーを2018年10月1日(月)に開催し、2019年春夏メンズ・ウィメンズの合同ショーが開催された。
昨シーズン、ブランド創立から30年以上経て“自分たちが変わっていくべきタイミングではないのだろうか”という疑問を抱いたデザイナーのジャン・トゥイトゥ。そして半年経ち迎えた今季は、ショー会場を変更。もちろん新作ピースも、新しいアー・ペー・セーの一面が見える、フレッシュなものだった。
ファーストルックはメンズモデルから。ブランドが得意とするデニムを選び、シャツ&パンツのセットアップでの登場だ。首元にはブルーのバンダナ、インナーにはアー・ペー・セーとは“ミスマッチ”な印象さえも抱く鮮やかイエロー。創業当初からジャンが“作りたい”していたバイカースーツが昨シーズン披露されたことから、デニム地そしてセットアップのセレクトは、これまでの軌跡を詩的に表現しているように映り、意外性のある配色が新しいブランドの姿を映しているようにも見えた。
セットアップスタイルは、今季のユニフォームのように繰り返し展開。ブラックスエードのシャツ&パンツ、濃いインディゴシャツ&デニムパンツなど。バイカースーツは素材とカラーをチェンジしてアップデート。アイコンのデニム地と、カーキ色のミリタリースタイルの2パターンで新デザインとして提案してる。
プレーンでクリーンなブランドの世界観に現れた、鮮やかな色彩。加えて、メンズの小物使いも新しいアプローチに見えた。ランウェイではA、P、Cと一つひとつのポーチにブランドロゴを配したウエストポーチや、“ジャラジャラ”と歩みにあわせて音を奏でるキーリングなどが揃っている。