ミッソーニ(Missoni)は、2019-20年秋冬メンズコレクションを発表した。
今季のコレクションでは、現代的な視点から見たスタイルやカルチャーの文脈を巧みに表現。ミッソーニならではのミニマリズムが、時代を超えて変動を続ける多様なアートシーンに出会い、クラシカルなピースに新たな命が吹き込まれていく。ミッソーニならではの技巧、ミニマリストの感性、そしてエフォートレスながらクールな佇まいを感じられるピースが展開される。
目に留まるのは、深く温かみのあるグラデーション。キャメルからオークル、クリムゾンレッドからオレンジ、インクブルーからターコイズへと色が移り変わる、コートやニットが登場する。変わりゆく夜空の色味を彷彿させる、赤みがかったパープル、ブルー、ネイビーのグラデーションを投影したセットアップには、植物柄のニットをコーディネート。自然のモチーフを取り入れることで、有機的なイメージを描き出している。
ラグジュアリーで柔らかなニットウェアは、温もりのある質感が特徴。カシミアやモヘア、フリースウールが身体を包み込む。オレンジやブラウン、ピンク、パープルのダイヤモチーフを幾何学的に組み合わせたショールカラーのカーディガンや、複雑なボタニカルモチーフのカーディガン、ざっくりとした縄目編みのグラデーションニット、マスタードイエローのロールネックニットなど、穏やかなカラーリングで立体的に仕立てたニットウェアを揃える。
コンテンポラリー・アーティストのアントン・アルバレス(Anton Alvarez)からインスパイアされたピースとして、カラフルで立体的なうねりを表現したニットが登場。ロールネックセーターには、ニットで作られた抽象的なモチーフが手刺繍で施されている。アートの躍動感に呼応するかのように、動きのあるモチーフは、ダイナミックかつ装飾的でありながら、静かな空気感も漂わせている。
グラマラスな70年代を思わせるラメのビブフロントシャツ、波目模様がアクセントのブラウス、プリーツを施した薄手のニットスカーフ、ラメを散りばめたきらびやかなタキシードといったイブニングウェアにも注目。ウエストにわずかにシェイプを効かせたダブルジャケットや、ショールカラージャケット、テーパードを施したハイウエストのジャカードパンツなどの、シャープなシルエットからは、端正なテーラリングが感じられる。