3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)の2020年春夏メンズコレクションが発表された。
ウィメンズとの合同ショーで発表された2020年春夏メンズコレクションは、ユーティリティの高いスポーツウェアやワークウェアをベースにしたピースと、洗練された印象のテーラリングが交互に現れるバランスの取れたシーズン。現代を生きる男性たちにとってのユニフォームとも言うべきスポーツウェアやテーラードアイテムに新たな解釈を加え、モダンなワードローブを完成させている。
単にユーティリティの高いウェアとテーラリングアイテムが混在しているわけではなく、フィリップ・リムの手によってそれぞれのアイテムに新たな命が吹き込まれている。アクティブなピースはエレガントに、フォーマルウェアはエフォートレスにと、絶妙な匙加減で新鮮な解釈を加えた。
たとえばワークジャケットをベースとしたショート丈のアウターには艶やかな光沢を纏ったテキスタイルが採用されており、上品な印象に導いている。一方、テーラードジャケットは身幅をゆったりとったリラクシングなシルエットが魅力だ。
コレクションに現代的なムードをもたらすのは、ファブリックやディテールだけではない。カラーリングやプリントも、その一翼を担っている。カラーはブラックやネイビーなどのダークトーンがメイン。そこにホワイトやベージュ、ブラウン、グリーン、ブルーなどが加わり、奥行きのあるパレットがコレクションを彩っている。
また、アメリカの美術家ロバート・ラウシェンバーグ自らが「コンバイン・ペインティング」と呼ぶ三次元的なアート作品や、古いポストカードからインスピレーションを得たオリジナル柄をプリントしたジャケット、パンツなどを投入することで、リズムをもたらした。
なお、コレクションピースの素材の内、40%はサスティナブル素材を使用している。