スズキタカユキ(suzuki takayuki)の2020年春夏コレクションが発表された。
今シーズンのクリエーションは、デザイナーのスズキタカユキが北海道の自宅の庭で見つけた薄桃色の花からスタートした。北海道で暮らしはじめて数年たっているのに、これまでは気にもとめていなかった、あまり元気のない木。その木が急に蕾を膨らませ、花を咲かせたのだ。
北国の短い春に懸命に花を咲かせる姿に愛おしさを感じ、今季のキーカラーを薄桃色にすることに決めた。ピンクは、これまでブランドが使ってこなかった新鮮な色。ピンクが持つ柔らかな雰囲気はそのままに、フェミニンすぎない、シャープでエレガントな雰囲気を作り出した。
シャープなムードを演出するのに一役買っているのは、漆黒のアイテム。淡いピンク色のブラウスにはブラックのワイドパンツを組み合わせて。薄桃色のジャケット&パンツのセットアップには、漆黒のシャツを差し込んで、エッジの効いたスタイルに導いている。
洋服のシルエットもエレガントな雰囲気を生み出している要素の1つ。ふんわりとしたフォルムのロングシャツワンピースは、襟元をノーカラーにすることで、可愛らしい雰囲気を引き算して上品なムードに仕上げている。メンズシャツは、身体のラインにそっと寄り添うような落ち感と光沢感のあるテキスタイルを用いて、ドレッシーな印象に仕上げた。