2013年3月18日(月)、モトナリ オノ(motonari ono)が2013-14年秋冬コレクションを発表した。テーマは「クラシック・ボヘミアン」。今回のメインテキスタイルとなったゴブラン織の布地にデザイナーの小野が惚れ込んだことから、アンティークマーケットにいそうな女の子のストーリーが浮かんできたという。
メインピースは、昔懐かしいカーテンのような花柄のゴブラン織のコートやワンピースといったクラシカルなムード漂うワードローブ。張りのある素材を用いたことで、ペプラムやフリル、腰回りにゆとりをもたせたりんご型のスカートなど、シルエットやボリュームのバランスを巧みに表現した。
また今季は、デニムアイテムやモッズコートなどいつになくカジュアルテイストや、英国風チェックジャケットなどトラッドなアイテムが登場。古着MIXが得意なロンドンガールのように、クラシカルなスタイルを絶妙に着崩していている。一方で、後半には脇から繊細なレースを覗かせた艶やかなドレスで、モトナリ オノらしいフェミニンスタイルをロマンティックに提案していた。
「リアルクローズなアイテムが増えたのは、よりリアルな女性像を表現したくなってきたからかもしれません」とショー後のインタビューで語った小野。アイテムだけでなく演出方法も前回までとは異なり、ランウェイではなく小さな正方形のステージをモデルが歩き、観客がディテールを見やすいように工夫されていた。観客とデザイナー、服という3者の距離を縮めていきながら、彼のクリエイションがどのように変化していくのか、今後の活躍にも目が離せない。