カルヴェン(CARVEN) 2014年春夏メンズコレクションは、フランス・プロヴァンス地方にあるヴァロリスのアーティストに着想を得た。
ファーン(シダの葉)グリーン、ミント、セラドングリーン、オリーヴイエロー、ポピーレッド、テラコッタなど、暖かみのある色で構成された今回のコレクション。カラフルでいながら少しくすんだような色合いは、陶器の街と呼ばれ、ピカソも滞在したという、ヴァロリスの空気感を表現しているかのようだ。ニットに浮かび上がる、謎の人面モチーフや、手書きで描かれたようなラインなど、どこか温もりを感じさせるデザインも取り入れられた。
全体的にラフな印象だが、素材には変化球が加えられている。オーバーシャツにはナイロンで無機質さを、セットアップにはジャカードでニュアンスをプラス。ウエストマークされた、ゆったりとしたサイズのトレンチコートは、ミックスリネンで涼しげだ。そして、シンプルなデザインのステンカラーコートには、なんとストロー素材が。通気性だけでなく、絶大なインパクトをもたらしている。
今、最も勢いに乗るブランドのカルヴェンは、スタイリングも気になるところ。今回取り入れられた、サッチェル・バッグを小脇に抱えてクラッチバッグ風に持つスタイルは、メンズでも流行の兆しを見せている。エインシェント・グリーク・サンダルズ(ANCIENT GREEK SANDALS)とのコラボサンダルは、ソックスを合わせて。また、随所にヌーディーカラーのアイテムが取り入れられ、コーディネートに絶妙な抜け感を作りだしていた。