帽子屋として歴史をスタートさせたガブリエル シャネル。シャネルにとって帽子は、大切にされてきたアイテムのひとつだ。
1997年に傘下となったアトリエ、メゾン ミッシェルは、コンテンポラリーで独自の世界観をもつ、豊富のバリエーションのヘッドピースを発表し続けている。美しく存在感のあるデザインと快適な付け心地を叶えた帽子は、シャネルのコレクションに欠かせない。
1880年にパリで羽根細工を始め、1946年に花細工の制作を手がけるようになったメゾン ルマリエ。1960年代にマドモアゼル シャネルが最初に考案したカメリア モチーフを形にし、現在では、シャネルのデザインに欠かせない存在だ。羽根細工や花細工の素材やパターンはきわめて豊富なバリエーションで展開されている。
メゾン ルマリエは、花細工や羽根細工のエキスパートであるだけでなく、繊細な象嵌細工、幾重にも折り連なるフラウンスやプリーツ、洗練されたスモッキングにも秀でており、オーガンザやベルベットなど、多彩な素材を手がけている。
メゾン ロニオンが用いるのは、伝統的技巧とデジタル技術が結びついた最新の技法。熟練の職人たちは、シルクからクレープ、チュール、シフォン、オーガンザ、ベルベット、レザーといった幅広い素材のそれぞれの特徴に合わせた工程で、平坦な布からプリーツを仕立てる。2人のプリーツ職人が呼吸を合わせ、指先を同調させることによりプリーツが生み出される。
2013年にシャネルのメティエダールに加わって以降、シャネルのスタジオと親密な協力関係を築いている。
常に新たなシェイプや素材を追求し、熟練した技術で形にする靴のアトリエ、メゾン マサロ。マドモアゼル シャネルが1957年にデザインしたアイコニックなバイカラー シューズの製作を担い、2002年にメティエダールに加わった。
透明なプラスティックのパンプスやジュエリーがきらめくサンダルなど、メゾン マサロの創造性と高度な技術で織りなす多様なデザインは、シャネルのスタイルの表現に豊かさを添える。
7つのアトリエの職人たちの技が集結したメティエダール コレクションは、ツイードジャケットをベースに、スウェットシャツのスリーブや、ルサージュが手掛けるカラービーズの刺繍、ボリューム感のあるニットのバミューダパンツなど、モダンで都会的な組み合わせを提案した。