イズリール(@IZREEL)の2010-11A/Wコレクションが、3月23日に東京ミッドタウンAホールで開催された。
今回のコレクションテーマは「Synchronicity(シンクロニシティ)」。心理学者のユングの唱える「シンクロニシティ = 意味のある偶然の一致」を発想の起点として素材を開発した。どこにでもありうるものを連続させることで、非日常的なものへと誘導するということにあるように、必然でもありうる偶然の連続性により、素材・ショーを構成していった。
デザイナー高倉氏曰く、ショーはいつも大胆にすることを目指していて、一つのテーマを決めてからデザインと素材を作るのではなく、自分の中にある新しいグラフィックを想像し、思いつくものを順番に作っていき、それを洋服として一つのショーにまとめ上げるとのこと。その時に、それでもなおイズリールというブランドの枠におさまるかどうかに挑戦したかったと。
このブランドが統一されていく過程において、ランダムな発想が必然であったということが、「Synchronicity」というテーマにもつながっているのだろう。
また、このテーマのもう一つの意味は、フィナーレで登場したTシャツの中に表現されている、亡き親友のDJ NUJABESにもある。洋服だけでなく、人との出会いについても「Synchronicity」があるとのこと。ショーのエンディングには、高倉氏が一番好きなDJ NUJABESの曲がかけられた。