アミ パリス(AMI PARIS)の2023年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。
パリのサクレ・クール寺院のふもと、モンマルトルで披露された、アミ パリスの2023年初夏コレクション。コレクションテーマが“クール サクレ(Coeur Sacré)”であることからも分かるように、多文化の中心地・パリの活気を祝福するように、多彩なルックが展開された。
なお、今季はブランドが大切にしている“コミュニティ”の概念を反映したキャスティング。カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)やクリステン・マクメナミー(Kristen McMenamy)、マリアカルラ・ボスコーノ(Mariacarla Boscono)といった多様なモデルのほか、モンマルトルが舞台の映画『アメリ』の主演・オドレイ・トトゥ(Audrey Tautou)がサプライズ登場した。
自由奔放なパリの人々のイメージは、軽快に行き来するカラーパレットで表現。春の陽気を映したかのようなバニラベージュのロングコートや、甘いキャンディピンクのジャケットがあるかと思えば、ストーングレーやノーティカルブルーのアウターなどの伝統色がワードローブを引き締める。さらに、エバーグリーンのテーラードやスカーレットレッドのレザーセットアップといった原色アイテムが並ぶ。
キーワードとなるのは、大胆な“レトロ感”。ボーダーのチューブトップやアーガイルパターンのセーター、ギンガムチェックのタイトスカートなど、60年代を彷彿とさせるアイテムが並ぶ。
なおここで特筆すべきは、レトロを洗練された世界観へと導く、アミ パリスのDNA。着る人の持つボディラインを活かしたピュアでシンプルなシェイプが、過去のオマージュに留まらない、リッチでセクシーなムードを実現している。
例えば、メンズのレザージャケットやテーラードセットアップ、マスキュリンなシャツ&ジャケットは、オーセンティックなフィット感で。ユニセックスアイテムはさりげなくオーバーサイズに仕立てることで、ノンシャランな雰囲気をプラスした。
フェミニンなアイテムでは、ダブルブレストのノースリーブトップスからゆったりとしたビッグカラーアウターまで、さまざまなシルエットがラインナップ。中でもスパンコール刺繍を施したビキニトップス×ローライズパンツに、ビッグサイズのスーツジャケットを羽織ったスタイリングは、センシュアルさとハンサムさを兼ね備えているといえよう。
また、新作バッグ「Le Besace Bag」にも注目。エレガントで曲線的なボディに、ハートの冠をつけたブランドロゴ“アミ ドゥ クール”の留め金を合わせ、アクセントを加えた。さらに、「レ ヴーレ・ヴー(Le Voulez-Vous)」が、ウーブンレザー、デニムジャカード、夏らしいラフィアなどの新素材で提案された。