ネイプ(NAPE_)は、2023年春夏コレクションを発表した。
“Last Theorem”をテーマに、数々の難題に挑んできたピタゴラス、ガウス、フェルマーといった数学者の歴史の積み重ねに着目した今季。理想を追求し、学びを続ける数学者たちの姿勢が着想源になっている。
象徴的なピースは、ダイヤ柄ジャカードで仕立てたジャケットやシャツ、パンツなどのミリタリーアイテムだ。レーヨンとアセテートによって織られた上品な光沢感のテキスタイルを、幾何学的なダイヤ柄が連なるようにして彩っている。
また、数学の歴史上で最も影響を与えた数学者のうち、18人の肖像画をシュレッターにかけて再構築したボーダー柄ジャケットやハーフパンツも登場。ネイプ_の春夏定番素材である4WAYストレッチ地にプリントを施した。様々な色が折り重なるようにして構築された抽象的なボーダー柄は、積み重ねてきた多彩な数学の歴史を暗に示唆しているかのようだ。
目を引くのは、身体の躍動を引き立てるような、しなやかな素材使い。三角形など数学的な図形のディテールを配したウエスタンシャツやジャンプスーツは、薄く柔らかな生地を用いることで身体に自然になじむような質感に。
さらりと羽織ったフード付きジャケットや、ゆったりとしたスウェット地のVネックプルオーバー、ハーフパンツなど、緩やかに身体に沿うアイテムも登場。スポーティーなアイテムは、袖や背中、太ももの裏など発汗しやすい部分にスポーツメッシュ素材を配し、機能性もプラスしている。
また、アクティブさは色使いにも表れている。パキッとした色味のグリーンやイエローに彩られたワークジャケットやハーフパンツをはじめ、黄緑色をベースにした幾何学模様の総柄シャツなど、どこか“動き”を感じさせる快活な色使いが見て取れる。
ブルー×グリーン、ホワイト×イエロー、そしてブラック×ホワイトの大胆なカラーブロックが印象的なカットソードレスは、布地をたっぷりと使い直線的なシルエットに仕上げることで、生地のアクティブなハリ感も生かしつつ洗練されたシルエットに。サイドには、ゆったりと物を入れられる袋のようなポケットをあしらい、アクセントを加えた。