マルニ(MARNI)の2014-15年秋冬メンズコレクションがミラノで発表された。今季のコンセプトは、スポーツ、ワークウェア、テーラード、ラグジュアリー、ミリタリー、オフィスなど様々な背景から生まれたウェアの本質やこだわりを、一度分解し、ブランドの手によって再構築するというものだ。それによって、ドライでありながら情熱的、且つ無頓着さと正確さが共存するといった、ミステリアスな二面性が表現されている。

ルーズなヴォリューム感や意外性のあるテクスチャーといったブランドらしいセンスで、相反するムードをミックスさせながら、日常で実用的なニーズを満たしていく。例えば、都会的な要素とユニフォームの要素を併せ持つ、テーラードスーツや、ボンバージャケットとパーカーを組み合わせたものなど、リアリティをもった機能性が美しさと新しさを感じさせるルックによって、男性らしさの本質を抽出した。

ラグジュアリーさを演出するファーづかいにも注目。繰り返し登場するファーカラーは、スカーフの代わりとしてコーディネートにアクセントを与え、同時に暖かさをもたらす防寒の機能を持ち合わせている。ストレートなシルエットのアウターからのぞくインナーは、プリントのシルクシャツと同柄のタイやニット。アクセサリーとしてワークキャップや厚めのソールのシューズなどがスタイリングされている。足首からのぞくホワイトのソックスもポイント。コレクション全体は、ブラックやネイビー、ブラウン、カーキなどシックでノーブルなカラーでまとめられた。