ビューティフルピープル(beautiful people)の2023年春夏コレクションが発表された。
「Side-C Vol.9 “A NEW WAY OF CONNECTING”」を今季のテーマに掲げたビューティフルピープル。「サイドC」とは、普段は洋服の内部に隠れている空間にフォーカスして生まれた、ビューティフルピープル独自の仕立ての考え方や、型紙設計のアイデアのこと。今回は、2019年から続くその9つ目のコレクションとなる。
2023年のコレクションでは、「サイドC」の考え方を踏襲し、絶え間ない繋がりや変化し続ける人間のように、”進化していく”服を提案。誰もが知っているミリタリーウェアを通じて、「繋がり、喜び、平和」を表現した。
ミリタリーテイストのフード付きジャケットやロングスカート、パンツは、裏返したり、上下を逆さまにしたり、ジップを開閉したり、繋ぎ合わせたりして、1つのアイテムを様々なシルエットに変化。まるで全く違うピースへと昇華させていく。
サスペンダー付きのパンツは、逆さまにして繋ぎ合わせることでタイトなワンピースに。ジャケットは逆さまにして着用すると、ウエスト部分がひらひらと動きのある襟に変化し、独特なフォルムを描き出す新たなアイテムへと生まれ変わった。
ボリューム感のあるフード付きミリタリーコートは、実は2枚重ねになっており、身頃を外すと鮮やかなオレンジカラーのロングコートに変幻。見る者の視線を掴んで離さない、ユニークな1着を作り上げた。
これらの印象的なワードローブは、たくましくもしなやかで、エネルギッシュなダンスとともに、次々と披露された。装うことの高揚感や喜び、そんな洋服の魅力を表現しているようであった。
フィナーレを飾ったのは、背中に大きなパラシュートをまとったボディースーツ。モデルはそのままパラシュートを広げて会場を走り回り、走り終えるとパラシュートの中央の穴に頭を入れ、ボディースーツはドレスへと姿を変えた。このパラシュートには、人々を助けたいという平和に対する想いが込められており、まさに今季を象徴するような服でコレクションは幕を閉じた。