セリーヌ(CELINE)の2023年春夏コレクションが発表された。テーマは「La Collection De Saint-Tropez」。
コレクション発表の舞台となったのは、南仏サントロペ湾に面したラマチュエル。エディ・スリマンが2018年、セリーヌのクリエイティブ・ディレクターに就任した後、10年間住んでいたカリフォルニアを離れ、定住の地として選んだ場所だ。今シーズンは、そんな地中海の南仏リゾートからインスピレーションを得たクリエーションを展開している。
ファーストルックは、クロップド丈のボーダー柄ニット。地中海でのバカンスを連想させるクロシェ編みのミニドレスや、トライアングル型のビキニトップ、ミリタリーなデッキジャケット、トリオンフロゴをあしらったマリンキャップなどを織り交ぜ、フレンチシックなマリンスタイルを提案した。
コレクションにエッジィな要素をプラスしているのが、2000年代のブリティッシュ&アメリカンロックシーンから着想したピース。爽やかなリゾートルックに、ブラックレザーのミニスカートやボリューム感のあるバイカーブーツを差し込むことで、どこか反抗的でロックなテイストを演出している。エディならではのスキニージーンズや、細身のテイラードジャケットも魅力的だ。
ショーミュージックは、ザ・リバティーンズのカール・バラーとピート・ドハーティが担当。20年来の親交があるエディ・スリマンが、2人を再結集させ、音楽制作を依頼したという。2000年代の音楽シーンで、重要な役割を果たしてきたエディ。彼がいま生活を送る南仏で、過ぎ去りし日々を懐かしく思い出しているかのようなノスタルジックなムードが、コレクション全体を貫いている。