セリーヌ(CELINE)の、2025年夏コレクションを紹介。
エディ・スリマンが手掛けるラストコレクションとなる2025年夏コレクションは、セリーヌ 2024年冬コレクションに続いてブランドの黄金期である1960年代のスタイルにフォーカス。クラシカルな口金バッグ「アントワネット」や長めのカーブしたハンドルが特徴的な新作ボックスバッグ「ジョセフィーヌ」が披露された他、コンパクトなシルエットのセットアップや、ハイウエストのミニドレスが散見されている。
金ボタンを配したハウンドトゥースツイードのジャケットスタイルや、リボンを飾ったギンガムチェックのドレス、白黒フラワープリントのボウタイ付きドレスなど、ノスタルジックなムードをまとったピースが揃う。グレンチェックの丸襟ジャケットやミニスカートには光沢感のあるパテントレザーを用いて、華やかなエッセンスを加えた。
ミニドレスはふんわりとしたAラインかつ短めの丈がメインの一方で、スカートは2024年冬シーズンよりも丈がやや長めの傾向に。サマーカシミアや手刺繍を施したプリーツスカートは、全寮制の学校に通うスクールガール風のフォルムで膝上丈に仕立てた。また、艶やかなレザースカートやパイソン柄ジャカードのスカートは、タイトな縦長のシルエットでクールな魅力を描き出している。
クチュールライクな装飾が目立ったのも印象的だ。大きさの異なるスパンコールを連ねるようにして刺繍したトップスやノーカラージャケットは、色とりどりの光を反射してきらびやかな佇まいに。ブラックのビーズ刺繍でフラワーモチーフをあしらったドレスや、オーガンザに幾何学的な模様のビーズ刺繍を施したミニドレスなど、まるでキャンバスに絵を描いていくかのように緻密に装飾を施したピースが目を引く。
クロシェ編みとビーズを組み合わせたハンドニットのサマードレスは、フランスの俳優ジェーン・バーキンのエスプリを取り入れた1着。群生しているかのように様々な花がドレス全面に咲くデザインで、チャーミングな佇まいに仕上げている。