1968年、デザイナーのラルフ・ローレン(Ralph Lauren)が自身の名を冠したブランドを設立。
ラルフ ローレンは、イギリスの伝統的なファッションをアメリカ流にアレンジした、アメリカントラッド、アイビーファッションの中心的なブランド。
ラルフローレンが考える、アメリカのより豊かで理想的なライフスタイルを提案する。それは一言で表現すると、上流階級の持つスタイルである。
ラルフ・ローレンは、通常のデザイナーとは異なり、デザイン、広告、販売店舗のイメージなど、ブランドを管理するプロデューサー的な役割を担う。このスタイルは多くのファッションブランドにも影響を与え、ラルフ ローレンで経験を積み独立するブランドを多く生み出した。トム ブラウン、マイケル タピア、デリック ミラー(バーカーブラック)、ヴェラ ウォンらがラルフローレンで経験を積み独立した。その他、影響を受けていると思われるのがトミー・ヒルフィガーなど。
ラルフ・ローレンは1939年、アメリカのニューヨーク生まれ。本名はレイフ・リプシッツ(Ralph Lipschitz)で父はユダヤ人移民のペンキ職人だった。服飾デザインの専門教育を受けたことは無く、独学。また上流階級のライフスタイルを打ち出しているものの、ラルフローレン自体は上流階級出身ではない。むしろラルフローレンが打ち出すファッションは、彼が幼い頃に抱いた理想だったと言える。
ニューヨーク市立大学を中退後、ネクタイの営業マンになる。老舗の紳士服ブランド、ブルックス・ブラザーズにネクタイを売りこんだことがきっかけで、ファッションビジネスに参加。1967年、贅沢な素材を用いた4インチ幅のワイドタイのブランド「POLO(ポロ)」を発表し、話題を呼ぶ。1968年にメンズウェアを発表。1971年にレディスウェアを発表。
1986年、アメリカ人デザイナーとして初めてパリに路面店をオープン。映画「アニー・ホール」にてダイアン・キートンがラルフ ローレンを着て、「アニー・ホール・ルック」を流行らせたことでも有名。
1993年からスタートしたヴィンテージコレクターとしても知られるラルフ・ローレンならではのブランド、RRL(ダブルアールエル)をスタート。ラルフ・ローレンと妻のリッキー・ローレンのイニシャルがブランド名の由来。カントリーテイストとヴィンテージテイストをミックスし、独特の手法でヴィンテージの風合いを出した上質な素材と仕立てが特徴。1998年の生産中止、2001年の復活の後3年での店舗閉鎖を経て2005年にニューヨークでオンリーショップとして再スタートした。
1996年、ヤングカジュアルラインの「ポロ ジーンズ(POLO JEANS)」をスタート。
2004年に若者向け新ライン「ラグビー(RUGBY)」スタート。ボストンで誕生したRUGBYは、ラルフ ローレンに根付く伝統やスピリットを受け継ぎながらも、斬新なプレッピースタイルを若い世代に提案し続けている。
2008年、北京オリンピックに出場するアメリカ選手団の公式ウエアをポロ・ラルフローレンが担当した。
2010年9月、RUGBY初の海外進出店として、東京・原宿のキャットストリートに「ラグビー キャットストリート」がオープン。約400㎡の店内にメンズ・ウィメンズのフルコレクションが並ぶ。
2019年5月、「ポロ スポーツ」カプセルコレクションを発売後、「ポロ スポーツ」ラインが復活。継続して展開を行う。同年、ラルフ・ローレンが名誉最優秀英帝国勲章を受賞。ナイトの称号を授与された初のアメリカ人ファッションデザイナーとなる。