1961年、ジョン・ラレスカがアメリカ・ニュージャージー州アンボイで、インディビジュアライズド シャツをスタート。
「インディビジュアライズド シャツ(INDIVIDUALIZED SHIRTS)」は、アメリカのシャツ専門ファクトリー。1961年にジョン・ラレスカ(John Laresca)がニュージャージー州のパース・アンボイにカスタムメイド専門ファクトリーとして創業。1枚のシャツへのこだわりは創業から半世紀たった今も一貫しており、カスタムメイド分野では現在もアメリカ国内シェア1位を誇るファクトリーブランド。
戦後のアメリカン・メンズファッションの黄金期である50・60年代、そしてラルフ ローレンの登場による70・80年代ファッションムーブメントの中でカスタムメイドのシャツ作りを原点に進化してきたインディビジュアライズドシャツのファンから最も絶賛されているのが、ボタンダウンの襟元のディテール。タイをした時に見られる襟のロール、そしてタイを外した時の襟元の美しさ、これはブルックスブラザーズのカスタムオーダーシャツ部門を長年任されていた経験から創り出されるアメリカンシャツに重要なディテール。
ユニバーシティボタンダウンと称され、台襟(バンド)の高さ、襟羽根(リーフ)サイズ、ボタンの位置、そして台襟のシェープ等全てのディテールが絶妙なバランスの中で一体となり、伝統的なアメリカンシャツを創り上げている。また全てのパターンが現在もインチ寸法で作られていて、イギリス、イタリア、日本で作られるシャツとの微妙なニュアンスの違いによりアメリカらしい出来上がりとなっている。
また顧客からの何千通りもの異なるパターンの要求に応えられるデータの蓄積、生地のカッティング技術、付属パーツの充実、シャツのニーズに合わせた各種の芯地(ライニング)、そして平面の生地を快適に着るために身体を包み込むようなシャツを創り上げる熟練された縫製技術により最高のシャツが創り上げられている。
さらに“究極のシャツは一切余分なものを取り除く”というアメリカン高級テーラーの理念のもと、本来大量生産のシャツ縫製では行わない縫製も多く採用。その1つが肩部分の縫製技術、多くの量産シャツは肩部分(ヨーク)の縫製ステッチが外側から見えてしまうが、インディビジュアライズドシャツではコンストラクションヨークという外側に縫い目が見えない袋縫いを採用している。またサイド部分の縫製(前身頃と後身頃の縫製部分)も量産シャツでは不可能な高い縫製技術を必要とする細幅の巻き縫いを基準としている。
2003年にブルックスブラザーズが買収されたことでカスタムオーダーの契約が終了したが、現在もバーグドルフグッドマン、サックスフィフスアヴェニューなどニューヨーク高級百貨店や全米の高級紳士服専門店のカスタムオーダーシャツを手掛ける。
顧客リストには歴代大統領をはじめハリウッドスターやスポーツ選手などセレブリティーが名を連ね、信頼と実績を兼ね備えたファクトリーブランドとして評価されている。