1759年、イギリスでジョサイア・ウェッジウッドによって設立。
ウェッジウッド(WEDGWOOD)は、イギリスの老舗陶磁器メーカー。英国王室御用達ブランドとして知られる。デザイン、品質、革新の主義に基づいて設立されたウェッジウッドは、最高品質のファイン ボーン チャイナ製のテーブルウェア、ブランドを象徴するジャスパーや、美しい装飾品などを展開している。
創業者のジョサイアは、陶工であるとともに、博愛主義やマーケティングの先駆者でもあった。18世紀、ヨーロッパ諸国では白い陶磁器の開発にしのぎを削っており、ジョサイアもその中の1人だった。ジョサイアは、次々と釉薬や素地の実験を重ねて、英国製陶史上において類稀なクリーム色の陶器「クリーム ウェア」を生み出した。これが、シャーロット英国王妃の目にとまり、「クイーンズ ウェア」という名称が与えられたことで、ウェッジウッドの名声は世界へと広まった。「クイーンズ ウェア」の美しさに由来する「クイーンズ プレーン」シリーズが現在も展開されている。
18世紀後半、「クイーンズ ウェア」の実現に成功を収めたジョサイアは、次に「黒」の美しさに着目。1768年、英国スタッフォードシャーで長年「エジプトの黒」として知られ創られていた粗質で黒い陶器を改良し、「ブラック バサルト」を完成させた。
1774年、独自のストーン ウェア「ジャスパー」を完成させた。これは、窯業界への最大の貢献とも言われている。マットな質感、優しい発色、典雅な雰囲気を特徴とする「ジャスパー」は、これまでにテーブルウェア、インテリア装飾品、ジュエリーなど、様々な芸術性が高い作品として世に送り出されている。
1812年、「用の美」を追求した創設者ジョサイア・ウェッジウッドの精神を受け継ぎ、次男のジョサイアⅡ世がファイン ボーン チャイナを完成。ウェッジウッドのボーン チャイナは、品質の高さから"ファイン ボーン チャイナ"と称されており、群を抜く透光性、ぬくもりのある乳白色、釉薬の鮮やかな発色、堅牢性などを特徴とする。優美な印象とは対照的な堅牢性は特筆すべきで、ウェッジウッドのボンドカップ4個で乗用車1台を支えられるほどである。
ウェッジウッドの影響力は、世界的に有名なデザイナー、ヴェラ・ウォン(Vera Wang)やジャスパー・コンラン(Jasper Conran)との長年のコラボレーションを通じてファッションにも広がっている。
2015年、ロイヤル・コペンハーゲンやロイヤルドルトンも傘下におく、フィスカース(Fiskars)グループのイングリッシュ&クリスタルリビング事業に加わる。