85年、「アン ドゥムルメステール」設立。
アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)はベルギーのファッションブランド。
ダークで詩的、ロマンティシズムとモダニズム、そして強さと脆さが融合。黒、白を基調としたモノトーンの色調、自然のモチーフなどを取り入れたデザインがアン ドゥムルメステールの特徴。前衛的なデザインで知られる。
創業者のアン ドゥムルメステール(Ann Demeulemeester)は、1959年、ベルギーのコートヤックに生まれ。1981年、アントワープ王立美術アカデミーを卒業。彼女は同学院の初期の卒業生にあたる。
1985年、夫のパトリック・ロビンとともに自身のブランド「アン ドゥムルメステール」を立ち上げる。1986年、ロンドンの展示会にアカデミーの卒業生5人(ウォルター ヴァン ベイレンドンク、ダーク ヴァン セーヌ、ドリス ヴァン ノッテン、マルタン・マルジェラ(メゾン マルジェラ)、ダーク ビッケンバーグ)と共に出展。「アントワープの6人」として話題を集める。
1986年、ロンドンコレクション参加。1987-1988年秋冬からレディース・コレクションをスタート。
1991年から発表の場パリに移す。92年、パリでレディースコレクションを初めて発表。96年からレディースと共にメンズ・コレクションをスタート。同時にメンズラインもスタート。
1996年、ベルギーで「Culture Award」を受賞。1999年、アントワープで自身のショップをオープンさせる。日本では表参道ヒルズに販売店がオープン、本国以外では初のショップ出店となった。
2005年、パリ・メンズ・コレクションに参加。
2008年秋冬シーズン、レディースアーカイブライン「ANN DEMEULEMEESTER collection blanche」を発表。
2013年、アン・ドゥムルメステールが、自身のブランドのデザイナー辞任を発表。2014年より、セバスチャン・ムーニエ(Sébastien Meunier)を中心としたデザイナーチームがコレクション手掛ける。2014年、アン ドゥムルメステールの20年間のキャリアを紐解く書籍を発売。
2020年 、 ミラノのセレクトショップ「アントニオーリ(Antonioli)」の創業者でファーフェッチの共同創立者でもあるクラウディオ・アントニオーリが全株式を取得。 同年、セバスチャン・ムーニエがアーティスティックディレクターを退任。
2023-24年秋冬シーズンより、ルドヴィック・デ・サン・サーナンがクリエイティブディレクターに就任。
2023年、ブランド初となる香水「A」が発売。デザイナーのイニシャルであり、アルファベットの最初の文字でもある「A」をシンボルとしており、「A scent(香り)A substance(物質)A soul(精神)」テーマにしている。
2023年、ステファノ・ガリッチ(Stefano Gallici)がクリエイティブディレクター就任。なお、ステファノ・ガリッチは2020年よりアン ドゥムルメステールに参画していた。
ステファノ・ガリッチは1996年、イタリアのウーディネ県にあるテオールという村で生まれた。彼はこの村とヴェネツィアの間で育つ。パンクロックなどの世界に触れながらファッションに興味を持つようになり、これが自身のクリエイティブのベースになっている
2016年にヴェネツィアのIUAV大学ファッションデザインコースに入学。ガリッチは縫製やパターンメイキングのスキルを磨いた。2017年には、パリとアントワープを行き来しながら、9か月間にわたってハイダー・アッカーマンのものとで働く。2018年にヴェネツィアに戻り、大学を卒業した。
2019年にはミラノへ移り、アントニオリ・グループで働く。そして2020年、ブランドが買収された年にアン・ドゥムルメステールのチームに加わり、2023年にはクリエイティブディレクターに就任。