1937年、フランスにて、ロジェ ヴィヴィエが自身の名を冠したロジェ ヴィヴィエ(Roger Vivier)を設立。
ロジェ ヴィヴィエは、フランスのシューズブランド。アートのように美しいシューズを製作し、シューズ界のファベルジェと呼ばれている。
1930年代にキャリアをスタートさせたロジェ・ヴィヴィエは、ムーラン・ルージュ、カジノ・ド・パリ、フォリー・ベルジェールなどパリの劇場によく足を運び、そこでフランスの歌手ミスタンゲットや女優のジョセフィン・ベーカーと出会う。ムッシュヴィヴィエが初めてデザインしたオーダーメイドシューズは、そうした歌手や女優達のために作ったシューズである。
クリスチャン ディオールの靴や、1950年代から1970年代にかけて活躍したイヴ・サンローラン、バレンシアガ、エマニュエル ウンガロ、クレージュ、バルマンなどの靴のデザインも手掛けた。
メゾンのアイコンシューズは、イヴ・サンローランのモンドリアンコレクションのために製作した「ベル ヴィヴィエ」。クラシカルなブラックのパンプスをベースに、クロームプレートの大きなバックルをつま先に配した。発売間もなく瞬く間に人気に火が付き、ブティックには靴を求め多くの女性客がつめかけた。
1937年、ロジェ ヴィヴィエ設立。
1960年代、シャルル ジョルダンとともに靴のデザインを行った時期もある。
1998年、ロジェ ヴィヴィエ死去。後任としてブルーノ・フリゾーニがクリエイティブディレクターを務める。
2007年、見事な手作業で仕上げられるオートクチュールコレクションを発表。
2010年、映画『ロビンフッド』でレディ・マリアンヌ役を演じたケイト・ブランシェットのシューズをデザイン。『昼顔』以来となる映画界復帰を果たす。
2018-19年秋冬コレクションをもって、ブルーノ・フリゾーニが退任。その後、ゲラルド・フェローニがロジェ ヴィヴィエのクリエイティブ・ディレクターに就任。「ベル ヴィヴィエ」を思わせる、シグネチャーバックルをあしらったメゾン初のランニングスニーカー「ヴィヴ ラン」をリリースする。
ロジェ ヴィヴィエは1907年、フランス生まれ。美術学校にて彫刻を学んだ後、シューズメーカーにて経験を積む。1937年、パリにブティックを設立。
ドイツ人女優のマレーネ・ディートリッヒのためにビジューをあしらったボールヒールをデザインしたことをきっかけに、世界中のセレブのシューズデザインを手掛ける。また、英国エリザベス女王の戴冠式に向け、ジュエリーを配したゴールドのパンプスをデザイン。歴史的な戴冠式に招待された唯一のフランス人デザイナーとなる。
1965年に誕生したシューズ「ベル ヴィヴィエ」は、映画『昼顔』でカトリーヌ・ドヌーヴが着用したこともあり、メゾンのアイコンとなるほど人気を博した。その後、数々の名作シューズを生み出し、1998年、91歳で死去。