エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)は、2023年秋冬メンズコレクションを発表した。
今季は、1930年代の飛行士と飛行の世界からインスパイア。冒険心と飽くなき探求心を象徴するエンポリオ アルマーニのシンボル「イーグル」とも共鳴しながら、洗練された厳粛さと大胆かつ緻密なアクティブさを兼ね備えたスタイルを提示する。
目を引くのは、飛行士のユニフォームを彷彿させるルック。ファーを配した襟のコートやジャンプスーツ、タイトなレザージャケット、カモフラージュ柄のファーブルゾン、ハーネスを配したセットアップ、パフィーなフライトジャケット等が登場している。クロップドパンツには外側にポケットを配したタフな印象の厚底ブーツを組み合わせ、アクティブさを演出。また、アビエータービーニー、ドローストリングバッグ、ポケット付きのベルト、サングラスレザーグローブといった小物も散見された。
さらに、タックパンツに合わせたブラックのブルゾンやジャケットは、金ボタンや肩章、袖口のラインといったミリタリーのディテールをプラス。光沢を備えた素材使いと、端正な仕立てにより、上品な雰囲気に仕上げている。
飛行機や格納庫の放つメタリックな輝きへオマージュを捧げる艶やかな素材と、20世紀前半の装いを連想させるオーセンティックな素材のコントラストも印象的だ。光を受けて反射するレザートレンチコートやレザーパンツ、コーティングを施したパフィーアウターやパンツなどがインダストリアルなムードを携える一方で、プリンスオブウェールズのチェック柄チェスターコートやセットアップ、ハウンドトゥースチェックのブルゾン等が、クラシカルな雰囲気を漂わせている。
ブラウンやグレー、ネイビーといったベーシックカラーにアクセントを差し込むのが、ゼラニウムの花のように鮮烈なフューシャピンクや、パープルのピース。プロペラを模したモチーフのニットや、パイロットの横顔を描いたタイブラウス、ボックスシルエットのピーコートなどが登場。ダークグレーのセットアップのインナーや、濃紺のコートに合わせるボトムスにヴィヴィッドなパープルを用いることで、柔らかくも印象の強い、魅惑的なエッセンスがもたらされている。
終盤に登場したイブニングスタイルは、きらびやかなクリスタルやベルベットを用いたシックなウェアを中心に展開。首に巻く長いスカーフ付きのシルクブラウスや、透け感のあるレースのブラウスが、風格のある装いに軽快さを加える。また、ダークトーンのパープルに彩られたジャケットには、繊細に輝くクリスタルを散りばめることで、重厚感がありつつも華やかな佇まいに仕上げた。