忍城跡(オシジョウアト)は、埼玉県行田市にある忍城の跡。県指定記念物に指定されている。
忍城は、室町時代にこの地を統一した成田氏によって築城されたと伝えられる。川や沼地といった一帯の自然を巧みに利用し難攻不落の名城と謳われ、1590年には豊臣方の水攻めにも耐え抜いた逸話から「浮き城」の異名も持つ。以後、江戸時代には徳川の譜代や親藩の大名が城主となり、明治時代の廃城ののちに取り壊された。
現在は土塁の一部が残るとともに、本丸跡には御三階櫓(ごさんかいやぐら)が再建され、行田市郷土博物館と展望台として利用されている。博物館内には実物資料が展示されており、古代から現代にいたる行田の歴史と文化を学ぶことができる。また、周辺は城址公園として整備されている。