首里城(シュリジョウ)は、沖縄県那覇市に位置する城。施設内には、守礼門や園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)、円覚寺跡などの文化財が点在している。2000年には、首里城跡と園比屋武御嶽石門が、座喜味城跡や中城城跡などと共に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界文化遺産に登録された。
首里城の入り口はいくつかあるが、象徴的なのが守礼門で、石垣と城門の多い首里城の中でも、エレガントな雰囲気が漂う。2000年に発行された記念紙幣2,000円札の絵柄にもなった。守礼門を通った後、正殿までは、園比屋武御嶽石門、歓会門(かいかんもん)、龍樋(りゅうひ)、七つの石碑からなる冊封七碑(さっぽうしちひ)、瑞泉門(ずいせんもん)、漏刻門(ろうこくもん)を通る。
漏刻門の前には、「日影台(にちえいだい)」という日時計が置かれているが、これは1739年、従来の漏刻は不完全であるとして、はじめて製作・設置された日影器(にちえいき)と伝えられる。
これら荘厳な城門をいくつも通ると現れる正殿は、琉球王国最大の建造物とされていたが、2019年、北殿と南殿とともに火災で消失した。現在は正殿を含むエリアが未開園となっている。
正殿周辺には、那覇市を一望できる展望台「西のアザナ(いりのあざな)」のほか、広福門(こうふくもん)、礼拝所の首里森御嶽(すいむいうたき)、歓会門から東にあり、ほぼ直線で約160メートルの石畳道が続く「右掖門(うえきもん)」などがある。
敷地内の建物は、沖縄戦にて消失・破壊されたものが多く、現在の姿は復元されたもの。場内は見学可能で、正殿や北殿、南殿など鮮やかな朱色に彩られた姿から、琉球王国の歴史や文化を感じることができる。その他、レストランやカフェ、お土産ショップも完備。