アニメのキャラやマスコットのようなヘンな見た目のロボットが暮らしているという、“現実とは異なるもうひとつの1990年代”が舞台。それはロボットの反乱が人類によって鎮圧された後の世の中。
敗北したロボットは人類に使役されるなど立場を弱め、勝利したはずの人類もテクノロジーに呑みこまれた生活を送っていた。人類とロボットののつながりは希薄…。「戦争後、大切なものを失いました。ロボットは自由を失い、人間はつながりを失った。あたしは家族を失った」という台詞が物語る通り、寂寥感が漂っている。
親を亡くし孤独な少女ミシェルは弟クリストファーとは死に別れたと思っていたが、ある日、黄色いロボットのコスモが彼女の元を訪れる。何となく弟に似た雰囲気のロボットだった。
天才的な頭脳を持つクリストファーがこのコスモを操作していると知ったミシェルは、閉塞感に満ちた町を飛び出して、弟と再会するための“すこし不思議”な旅へ出発する。