サンローラン(Saint Laurent)が、2014年3月3日(月)に2014-15年秋冬コレクションをパリファッションウィークで発表した。
LAの4人組バンド Cherry Glazerrの曲「HAD TEN DOLLAZ」が流れ、ドリーミィで哀愁ただよう歌声とともにショーが幕を開ける。メロディが流れると同時に、ランウェイの両サイドにからは、並べられていた金色の柱がゆっくりと動き出しアーチを作る。セットは先シーズン同様、クリエイティブ・ディレクターのエディ スリマン(Hedi Slimane)が手掛けたものだ。
今シーズンはタイトなドレスやミニスカートに、ローヒールのシューズを合わせた着こなしが中心。英国らしいタータンチェックのミニに白シャツ、大きなボウタイを合わせたスタイルはまるでスクールユニフォームのよう。しかし目元を真っ黒に囲ったメイクで、気怠くクールに歩く様子からは、単なるグッドガールではなくロックな香りが漂っている。
アウターはケープやファージャケット、バイカージャケットなどどれもコンパクトなものばかり。トラディショナルなチェック模様を展開しながらも、ファーコートにはポップなドット柄を取り入れたほか、エディ・キャンベル(Edie Campbell)はボア付のモッズコートに輝くレオパードのドレスをインして、スパイスの効いたコーディネートを披露した。
フォーマルな黒のテーラードジャケットを着たモデルがラストを飾り、ランウェイをあとにすると、アーチになっていた柱もゆっくりと下がる。フィナーレは全員が黒のケープをまとい、エナメルのような艶感のあるブーツの装いでコレクションを締めくくった。物憂げなガールズヴォーカルの1曲のみを最後まで流しつづけた今季は、若々しさを感じさせながらも、シャープでエッジィな印象に仕上がっていた。