ジャスト カヴァリ(Just Cavalli) 2014-15年秋冬コレクションのテーマは、"JUST CAVALLI RENAISSANCE ROCK"。デザイナー、ロベルト・カヴァリは、彼のホームタウンであるフィレンツェを舞台に、ルネッサンス文化におけるアートと美の、鮮やかな色彩のストーリーを紡ぎだす。
そんな今シーズンは、芸術作品のように見立てたアイテムの色彩やプリントでダイナミックな世界観が表現された。コレクションの序盤では、オレンジのブラッシュストロークがアニマル柄などの上に大胆にペイントされたミニ丈のワンピースが登場。またチュニック丈のワンピースなどには、メディチ家礼拝堂などフィレンツェを代表するクラッシックな建築物や芸術作品が、コンテンポラリーなスタイルで描かれている。中盤に入ると、ダークな世界の中にキラリと光るゴールドのジャケットやパンツが目を奪う。
またラストが近づくにつれ、ビビッドなフューシャピンクやグリーン、イエローやオレンジなど、鮮やかなパレットがショーを彩り、文芸復興により芸術が開花していく様を思わせる。さらに、サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂の大理石のファサードからインスピレーションを受けたプリントが、タイトなジャケットやコートの一部、またスカートやニットにまで施された。
様々なスタイルで展開される、アウターのディテールにも注目したい。わざと切りっぱなしのカットを施したジャケットには、ロベルト・カヴァリのロックな精神が反映されている。またノーカラーのコートには、ウエストあたりでジッパーがついているものや、今にも空へ羽ばたいてしまいそうな金色の鳥が胸にあしらわれているもの、さらに襟元にはゴージャスなファーがついたものなど、バリエーション豊かに展開。また、丸い穴が前身頃に開いたアイキャッチングなノースリーブコートは、インナーで遊べばコーディネートの幅が広がりそう。
さらに多様なアイテムに用いられたフリンジが、ランウェイを華やかに飾る。ショルダーバッグやクラッチにはもちろんのこと、ジャケットやパンツ、さらにはブーティやサイハイブーツにもあしらわれ、躍動感に満ちたコレクションへと導いている。