ミュベール(MUVEIL)の2023-24年秋冬コレクションが発表された。今季の着想源となったのは、映画『マリリンとアインシュタイン』だ。
世の男性を虜にした世界的女優・マリリン・モンロー。歴史を変えた物理学者・アインシュタイン。映画『マリリンとアインシュタイン』は、ホテルの一室を舞台に、マリリン・モンローやアインシュタインなど伝説的なスター“らしき”人物たちが登場する群像劇だ。
そんな映画『マリリンとアインシュタイン』を着想源とした今季は、マリリン・モンローをミューズとしながら彼女を取り巻く作中人物にもフォーカス。それぞれが内面に秘める様々な表情をコレクションを通じて表現した。
コレクションを交差するのは、コケティッシュな女性像とトラッドな紳士像を表現したルック。ランジェリーを思わせるレースが施されたニットカーディガンや繊細なチュールスカートは、とびきりセンシュアルに。時折差し込まれたテーラードジャケットとパンツのセットアップは知的なムードを高めていく。
カジュアルなデニムから温かみのあるニットまで多彩な素材が用いられているのも今季の特徴といえる。とりわけ印象的なのは、マリリンが愛用したというベロアを使用したサロペット。胸元に施された大胆なカッティングが、女性らしさを演出するエレガントな一着だ。
今季は、マリリンとアインシュタインの愛犬だったバセットハウンドとミニチュアシュナイザーを主役にしたアイテムも登場。子犬が入ってしまうほど大容量のかごバッグには、もこもこで愛らしさ満点のアップリケが施されている。
マリリン本人をイメージして名付けられた花々や、アインシュタインによって発表されたかの有名な相対性理論にもフォーカス。マリリンに由来するバラとランは色鮮やかなプリントや刺繍によってコレクションに姿を現し、相対性理論をイメージした“空想の数式”はビーズ刺繍によって遊び心たっぷりに表現した。