2014年3月22日(土)、ザ ドレス アンド コー ヒデアキ サカグチ(The Dress & Co. HIDEAKI SAKAGUCHI)が東京・渋谷のBA-TSU ART GALLERY&GALLERY COMMONにて、2014-15年秋冬コレクションを発表した。テーマは「THE FANCY DISTRICT - 14TH AVE. -」。ニューヨークのマンハッタンにファンシースピリットが加わったら、という視点からコレクションを制作した。
カラーパレットは、ブラック、オフホワイト、ベージュ、グレーなどベーシックなものが中心。そこに部分的に取り入れられたピンクやグリーンなどの色彩と、上品なテキスタイルが、アクセントを添える。硬質的なレザーに肌触りのよさそうなファーを合わせるなど、丁度良い足し引き技が目立った素材使いは、スタイリングにウィットをプラス。
ボトムは、パンツやフレアスカートなど動きやすいものをオン。タイトスカートの下にも細身のパンツを合わせるなど、現代の活発でアクティブな女性を象徴するようなコーディネートが多く登場した。
「デンマーク・コペンハーゲンのヒッピーディストリクトを見た時に、そこで生きる人の自由さや多様性を見て感心しました」と語ったデザイナー坂口英明。それだけに、本コレクションでは、そうした柔軟性を感じさせるようなスタイリングや小物使いも目立った。クラシカルな装いに合わせた帽子や、存在感抜群のファーのバッグ、ヘッドや首に巻いたストールは、ルックをより一層洗練されたものに。おもいっきりカジュアルなTシャツに艶やかなファーのコートを合わせたコーディネートも、遊び心の効いたファンシーな雰囲気を演出する。
「エンドユーザーとのコミュニケーションをもっと大切にしたいし、服というものをそれ単体ではなく、街と一緒に、その俗っぽさも合わせて発表したかった」そんなデザイナーの思いから、今季のコレクションはインスターレーション形式で発表された。今の日本の女性について聞かれると、「もっと個性だったり、主張だったり、そういうものを発信していっても良いんじゃないでしょうか」と語った坂口。その言葉通り今季は、魅力的で創造力に溢れる、次の世代の女性に捧げるコレクションを披露した。