ヴィヴィアン・ウエストウッド マン(Vivienne Westwood MAN)の2023-24年秋冬メンズコレクションを紹介。

クラシックスタイルにストリートで遊びを

トラディショナルな英国のテーラリングを軸に、アーティスティックな視点でストリートの要素を落とし込んだ今季のヴィヴィアン・ウエストウッド マン。クラシックスタイルの定番アイテムを、ブランド独自のひねりを織り交ぜて再解釈した。

テーラードスタイルはシルエットや素材感でアレンジ

こうした今季のムードを象徴するのが、上品さを保ちつつも遊び心に溢れた様々なアプローチで提案されるテーラードスタイル。クラシカルなチョークストライプ柄のセットアップは、ツイード素材を用いて適度なボリューム感を持たせることで柔らかな印象に。腰回りの深いタックや袖口のフレアなどのさりげないディテールが、リラクシングなシルエットにメリハリを生み出している。

ブランドを象徴するタータンチェックのセットアップは、ワイドなテーパードシルエットのパンツに、あえてショート丈のすっきりとしたジャケットを組み合わせることで、インフォーマルな雰囲気を演出。ジャケットには、曲線的なフロントラインや不揃いな配置のフロントボタンなど、ブランドならではの遊び心が光る。

グラフィカルなアートワークで躍動感をプラス

またフォーマルとカジュアルを横断して大胆に取り入れられたアートワークは今季を語る上で欠かせない要素のひとつだ。アイコニックな“オーブ”をはじめ、有刺鉄線、ロンドンブリッジが見えるテムズ川の風景などをモチーフにした迫力のあるグラフィックは、衣服にポップな躍動感を演出する。

星座モチーフ×アシンメトリーな“ひねり”を効かせたシャツ

たとえば1枚でもレイヤードでも活躍するオーバーサイズのシャツには、星座のモチーフを点描のような繊細なタッチで表現。アシンメトリーな襟やねじれた脇のシームなど、クラシカルな雰囲気にアバンギャルドな要素が絶妙に融合している。