黒柳徹子の自伝的小説『窓ぎわのトットちゃん』がアニメ映画化。2023年12月8日(金)に公開される。
『窓ぎわのトットちゃん』は、1981年に発売され、世界累計発行部数2,500万部を突破した世界中で愛され続けている黒柳徹子の幼少期を綴ったベストセラー自伝的小説だ。これまでにハードカバー、文庫、新書、絵本が刊行され、表紙絵および挿絵には一貫していわさきちひろの作品を使用している。
物語は、小学一年生のトットちゃんが、落ち着きがないことを理由に小学校を退学となり、東京の自由が丘に実在したトモエ学園に転校することからスタート。
大人の読者たちが驚くほど強烈なトットちゃんの個性と、思わず笑ってしまうおちゃめな日常生活をはじめ、まだ多様な個性が認められていない当時としては珍しい、子どもの自主性を重んじる教育を掲げたトモエ学園のユニークな校風、そこで出会う恩師や友人など、「こんな学校に通ってみたかった!」と思うような数々のエピソードがふんだんに盛り込まれている。
そんな『窓ぎわのトットちゃん』が、色彩豊かな世界観でアニメ映画化。第二次世界大戦が終わる少し前の激動の時代を背景に、トットちゃんの愉快な日常を通して日々のささやかな幸せや、個性の豊かさ、恩師からの教え、家族・友人への深い愛情を伝える作品となっている。
トットちゃんを演じるのは、同じく小学一年生の大野りりあな。オーディションを勝ち抜き抜擢された大野は、雑誌『ぷっちぐみ』(小学館)のぷっちモデル2023を務め、「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」(TBS・2023年)やテレビCMなどにも出演している。
主人公・トットちゃん…大野りりあな
何事にも好奇心旺盛で、お話好きな小学1年生。学校に馴染むことができず「困った子」と言われ、落ち着きがないことを理由に小学校を退学になってしまう。子どもの自主性を重んじる教育方針の、東京・自由が丘にあるトモエ学園に転校することになる。
また、トットちゃんを取り巻く重要なキャラクターの声優キャストに、役所広司・小栗旬・杏・滝沢カレンといった面々が名を連ねている。
小林先生(小林宗作)…役所広司
トットちゃんが転校するトモエ学園の校長。トットちゃんに手を差し伸べ、トモエ学園の生徒として迎え入れる。学園内に電車の教室を設置したり、お弁当の中身に「海のものと山のもの」を入れるように指示したりと、当時では異色ともとれる自由な感性で生徒たちに接していた。
パパ(黒柳守綱)…小栗旬
家族を守る優しさと力強さにあふれる、トットちゃんのパパ。日本最高峰と評判のヴァイオリン奏者。トットちゃんが“徹子”という名前をうまく発音できず、“トット”と発音していたことから、パパは“トット助”と呼び愛情を注いでいた。
ママ(黒柳朝)…杏
トットちゃんの心優しき母。トットちゃんのお転婆な性格と行動力に心配が絶えないが、トットちゃんをのびのびとした人生へと導くために寄り添いながら成長を見守る。
大石先生…滝沢カレン
トットちゃんの担任の先生。個性豊かな生徒たちと共に、自身も成長していく。
監督は、「劇場版ドラえもん」シリーズで数々のヒット作を世に送り出してきた八鍬新之介。「生と死」「戦争と平和」「思いやりと差別」など、相反するテーマが雄弁に語られていた『窓ぎわのトットちゃん』を読み、映画化したいとの思いが強まったという。
主題歌は、あいみょんが映画『窓ぎわのトットちゃん』のために書き下ろした楽曲「あのね」。優しく包み込むような歌詞とメロディーで、暖かく物語を彩る。