トリー バーチ(TORY BURCH)は、2024年春夏コレクションをニューヨークにて発表した。
トリー バーチの2024年春夏コレクションでは、気楽なファッションを意味する“エフォートレス”がテーマ。混沌とする現代の世の中でも自分の心を開放することを目指し、重さを感じさせない素材を用いた軽快かつ楽観的な感覚を得られるルックを提案する。
コレクション全体を通して、かさ張ることなくボリュームを構築する存在感のあるダイナミックなレイヤーが散見される。例えば、女神の服を想起させるドレスには、ドレープとツイストを組み合わせることで立体的な“層”を表現。さらに、アシンメトリーなデザインと相まってセクシーな雰囲気を加速させる。
ニットスタイルのルックには、歴史的に女性の身体を制限してきたドレスの枠組みであるクリノリンを再構築した立体ドレスが登場。軽量化したワイヤー入りニットにストレッチ性を加えることで、従来のクリノリンとは反対に、快適な着心地を追求しながらも動きのある、エッジの効いたデザインに仕上げている。
このほかにも、軽やかなトップスが充実。ストレッチの効いたクレープ、きらめくジャージーといった素材を纏って、気品のある表情に。また、それぞれの生地自体にボリュームを作る加工を施すことで、複雑な構造やパッドを必要とせずに分量感を演出。見た目だけではなく実際の着用感においても軽量化を実現している。
カラーパレットは、エメラルドやネイビーをはじめ、穏やかなグレーやベージュといった、同系色となる落ち着いたカラーがメインで使用されている。オプティック・ ホワイトのセットアップ、カーネーションのミニドレス、レモンのジャケットなどの明るいカラーのルックが加わることで、ショー全体にアクセントをもたらしてくれる。
新作アクセサリーにも注目。樹脂やベルベット、Tモノグラムのエンボスレザーを使用した定番ハンドバッグ「フレミング」をパーティーバッグにアレンジしたモデルや、バレエフラットに仕上げたパンプスなど、随所に“エフォートレス”の精神が見え隠れするのが魅力的だ。