展覧会「サエボーグ『I WAS MADE FOR LOVING YOU』/津田道子『Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる』 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展」が、東京都現代美術館にて、2024年3月30日(土)から7月7日(日)まで開催する。
東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)は、中堅アーティストを対象とした現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award (TCAA)」を、2018年より実施している。展覧会「サエボーグ『I WAS MADE FOR LOVING YOU』/津田道子『Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる』 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展」では、第4回となる同賞の受賞者、サエボーグと津田道子の作品を紹介する。
1981年生まれのサエボーグは、ラテックス製のボディスーツを身にまとい、パフォーマンスやインスタレーションを展開してきた。カラフルでデフォルメされた家畜や害虫などによって繰り広げられるパフォーマンスは、一見楽しげではあるものの、人間の残酷性や消費の問題、人間社会における介護やケアの問題をも問いかけるものである。
「I WAS MADE FOR LOVING YOU」展では、これまでにサエボーグが展開してきたパフォーマンスをベースに、人間と動物の関係性というテーマのなかで、「ケア」に着目した作品を発表。鑑賞者がパフォーマンスの一部となることで、時として観る側が観られる側へと転換されるような展示を試みる。
一方、1980年生まれの津田道子は、映像メディアの特性を活かしつつ、インスタレーションやパフォーマンスなどを手がけてきた。映像装置とシンプルな構造物を配置し、現実と虚構とを混在させる津田の作品空間は、鑑賞者の視線や動作を操作することで、知覚や身体感覚を顧みることへと誘うものである。
「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」展では、津田自身の幼少期、ホームビデオに収められた家族の出来事に着想した新作を中心に、映像装置が組み込まれたインスタレーションを発表。カメラの位置やフレームと映る人の関係が、身体の距離感を測る道具になるという考えのもと、家族という最小単位の社会から、集団における人々の立ち位置などへと視野を広げてゆく。
展覧会「サエボーグ『I WAS MADE FOR LOVING YOU』/津田道子『Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる』 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展」
会期:2024年3月30日(土)〜7月7日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F
住所:東京都江東区三好4-1-1
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月曜日
入場料:無料
■同時期開催
・企画展「ホー・ツーニェン エージェントのA」
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