2025年に東京都内で開催される、おすすめ展覧会を特集。美術館、博物館、アートギャラリーなど、東京都内の文化施設での開催スケジュールを、開始日順にまとめている。会期や会場、チケット情報・観覧料などを紹介しているほか、各詳細からは展示アート作品を確認することも可能だ。人気の西洋絵画や現代アート、ファッション、建築、デザインなど、2025年に開催予定の展覧会の最新情報をいち早くチェックしてほしい。
東京都現代美術館で開催される企画展「坂本龍一|音を視る 時を聴く」は、坂本龍一が手がけたサウンド・インスタレーションを包括的に紹介する、日本初となる最大規模の個展。生前の坂本が東京都現代美術館のために残した展覧会構想を軸に、新作や代表作を美術館屋内外の空間に展開し、その創作活動の軌跡をたどってゆく。
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」
会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)
観覧料:一般 2,400円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,700円 ほか
東京の皇居三の丸尚蔵館で開催される展覧会「瑞祥のかたち」では、皇室に伝わる絵画や工芸、書跡のなかから、縁起の良いモチーフを表した作品を紹介。鳳凰を描いた伊藤若冲の国宝《動植綵絵老松白鳳図》や《旭日鳳凰図》、富士山を題材とする横山大観《日出処日本》などを公開する。
「瑞祥のかたち」
会期:2025年1月4日(土)~3月2日(日)
会場:皇居三の丸尚蔵館(東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内)
入館料:一般 1,000円、大学生 500円
東京のパナソニック汐留美術館で開催される展覧会「ル・コルビュジエ—諸芸術の綜合 1930-1965」は、近代建築の巨匠として知られるル・コルビュジエ円熟期の創作に焦点を合わせる、日本初の展示。ル・コルビュジエが1930年以降に手がけた絵画や彫刻、素描、タペストリーなど、約90点の作品を展示するとともに、同時代の芸術家の作品をあわせて展示することで、芸術の流れにおけるル・コルビュジエの位置を浮かびあがらせる。
「ル・コルビュジエ—諸芸術の綜合 1930-1965」
会期:2025年1月11日(土)~3月23日(日)
会場:パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 700円 ほか
東京オペラシティアートギャラリーで開催される展覧会「今津 景 タナ・アイル」は、インドネシアを拠点に活動するアーティスト・今津景の初となる大規模個展。日本とインドネシアにまつわる思考の上に育まれる、多様なイメージが画面上に配置された絵画を紹介する。
「今津 景 タナ・アイル」
会期:2025年1月11日(土)〜3月23日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2)
観覧料:一般 1,400円、高校・大学生 800円 ほか
東京の永青文庫で開催される展覧会「細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション—」は、永青文庫が有する日本の陶磁作品を紹介する展覧会。民藝運動に携わることになった陶芸家・河井寬次郎の作品や、熊本を代表する焼物・八代焼などを公開する。
「細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション—」
会期:2025年1月11日(土)〜4月13日(日)
会場:永青文庫(東京都文京区目白台1-1-1)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 500円 ほか
東京・駒場の日本民藝館で開催される特別展「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」は、民藝運動の先導者・柳宗悦の仏教美学に光をあてる展覧会。フランス・リモージュの《キリスト像》や朝鮮時代の《大井戸茶碗 銘「山伏」》、鎌倉〜南北朝時代の《種子阿弥陀三尊図》といった民藝の品々を展示するほか、柳が1955年に行った「東洋思想講座 第五回」の映像を初上映する。
「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」
会期:2025年1月12日(日)〜3月20日(木・祝)
会場:日本民藝館(東京都目黒区駒場4-3-33)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 700円 ほか
東京・六本木のTOTOギャラリー・間で開催される「吉村靖孝展 マンガアーキテクチャ——建築家の不在」では、住まいや暮らしのあり方を再考してきた建築家・吉村靖孝の展覧会。模型や図面ではなく、漫画という表現媒体に着目して吉村の建築を紹介する。
「吉村靖孝展 マンガアーキテクチャ——建築家の不在」
会期:2025年1月16日(木)~3月23日(日)
会場:TOTOギャラリー・間(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル 3F)
入場料:無料
東京国立博物館 平成館で開催される特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」は、天皇家と深い縁を持つ京都・嵯峨の大覚寺に伝わる寺宝を紹介する展覧会。240面におよぶ障壁画のうち120面以上を公開するほか、平安時代後期の仏像を代表する明円作《五大明王像》や、歴代天皇による書の数々などを展示する。
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」
会期:2025年1月21日(火)~3月16日(日)
会場:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9)
観覧料:一般 2,100円、大学生 1,300円 ほか
東京・六本木の泉屋博古館東京で開催される企画展「花器のある風景」は、花をいける器である「花器」に着目し、日本や中国の美術作品を紹介する展覧会。泉屋博古館の住友コレクションのなかから、花器を描いた絵画作品や、茶の湯で珍重された花器を公開する。
「花器のある風景」
会期:2025年1月25日(土)〜3月16日(日)
会場:泉屋博古館東京(東京都港区六本木1-5-1)
入館料:一般 1,200円、学生 600円
東京ステーションギャラリーで開催される企画展「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」は、身近な物をモチーフに、布と紙を使って親しみやすい作品を手がけた作家・宮脇綾子の展覧会。造形的な特徴の視点から、約150点の作品を紹介する。
「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」
会期:2025年1月25日(土)〜3月16日(日)
会場:東京ステーションギャラリー(東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東京駅 丸の内北口 改札前)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 1,100円 ほか
東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で開催される展覧会「豊原国周生誕190年 歌舞伎を描く—秘蔵の浮世絵初公開!」では、、静嘉堂が擁する浮世絵のなかから、歌舞伎を描いた「役者絵」を紹介。幕末の浮世絵界を牽引した歌川国貞や、明治時代の浮世絵に新境地を拓いた豊原国周をはじめ、初期浮世絵から近代にいたる役者絵の展開をたどる。
「豊原国周生誕190年 歌舞伎を描く—秘蔵の浮世絵初公開!」
会期:2025年1月25日(土)~3月23日(日)
会場:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)(東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館 1F)
入館料:一般 1,500円、高校・大学生 1,000円
東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで開催される「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」は、アメリカのブルックリン博物館が誇る古代エジプトコレクションを紹介する展覧会。人間やネコのミイラ、棺、宝飾品、彫刻など、約150点の遺物を公開する。
「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」
会期:2025年1月25日(土)~4月6日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52F)
観覧料:当日券(平日料金/土日祝日料金) 一般・大学生・専門学生 2,500円/2,600円、中学・高校生 1,800円/1,900円 ほか
東京・虎ノ門の大倉集古館で開催される企画展「武士の姿・武士の魂」は、武士の姿やその力を表現した作品約40件を紹介する展覧会。重要文化財である前田青邨《洞窟の頼朝》や安田靫彦《黄瀬川陣》といった武士を描いた日本画、刀剣に加えて、権力や武力を象徴する鷹図にも光をあてる。
「武士の姿・武士の魂」
会期:2025年1月28日(火)~3月23日(日)
会場:大倉集古館(東京都港区虎ノ門2-10-3 オークラ東京前)
観覧料:一般 1,000円、高校・大学生 800円
東京・原宿の太田記念美術館で開催される展覧会「生誕190年記念 豊原国周」は、幕末から明治時代にかけて、役者絵の第一人者として活躍した豊原国周の、過去最大級となる回顧展。代表作「具足屋版役者大首絵」シリーズ12点を一挙公開するほか、美人画、貴重な肉筆画など、初期から晩年にいたる作品約210点を紹介する。
「生誕190年記念 豊原国周」
会期:2025年2月1日(土)〜3月26日(水) 前後期で全点展示替え
会場:太田記念美術館((東京都渋谷区神宮前1-10-10)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 800円
東京・日本橋の三井記念美術館で開催される特別展「魂を込めた 円空仏 —飛騨・千光寺を中心にして—」は、日本各地に木彫の神仏像を残した僧・円空による「円空仏」を紹介する展覧会。ふたつの顔を持つ鬼神「両面宿儺(りょうめんすくな)」の原点となった、岐阜・千光寺の《両面宿儺坐像》を筆頭に、円空が手がけた神仏像を公開する。
「魂を込めた 円空仏 —飛騨・千光寺を中心にして—」
会期:2025年2月1日(土)~3月30日(日)
会場:三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館 7F)
入館料:一般 1,500円、高校・大学生 1,000円 ほか