2025年に東京都内で開催される、おすすめ展覧会を特集。美術館、博物館、アートギャラリーなど、東京都内の文化施設での開催スケジュールを、開始日順にまとめている。会期や会場、観覧料などを紹介しているほか、各詳細からは展示アート作品を確認することも可能だ。人気の西洋絵画や現代アート、ファッション、建築、デザインなど、2025年に開催予定の展覧会の最新情報をいち早くチェックしてほしい。
東京・上野の国立西洋美術館で開催される企画展「モネ 睡蓮のとき」は、印象派を代表する画家クロード・モネの連作「睡蓮」に着目する展覧会。パリのマルモッタン・モネ美術館が所蔵する約50点に加えて、国立西洋美術館の松方コレクションをはじめとする日本国内所蔵作品などを一堂に集め、モネ晩年の芸術の展開を紹介する。
「モネ 睡蓮のとき」
会期:2024年10月5日(土)~2025年2月11日(火・祝)
会場:国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)
観覧料:一般 2,300円、大学生 1,400円、高校生 1,000円
東京都庭園美術館で開催される展覧会「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」では、アール・デコ建築を舞台に、彫刻家の青木野枝とガラス作家の三嶋りつ惠を紹介。青木と三嶋が本展のために作品を準備し、館内の各所に配置することで、アール・デコの空間に新たな視点から光をあててゆく。
「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」
会期:2024年11月30日(土)〜2025年2月16日(日)
会場:東京都庭園美術館(東京都港区白金台5-21-9)
観覧料:一般 1,400円、大学生 1,120円(890円) ほか
東京都現代美術館で開催される企画展「坂本龍一|音を視る 時を聴く」は、坂本龍一が手がけたサウンド・インスタレーションを包括的に紹介する、日本初となる最大規模の個展。生前の坂本が東京都現代美術館のために残した展覧会構想を軸に、新作や代表作を美術館屋内外の空間に展開し、その創作活動の軌跡をたどってゆく。
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」
会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)
会場:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)
観覧料:一般 2,400円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,700円 ほか
東京の世田谷文学館で開催されるコレクション展「寺山修司展」は、歌人や劇作家などとして活躍した寺山修司にまつわる資料約150点を紹介する展覧会。横尾忠則によるポスター、原稿や台本といった「天井棧敷」にまつわる資料に加えて、20代前半の自筆書簡などを通して、寺山の活動と人物像に光をあててゆく。
「寺山修司展」
会期:2024年10月5日(土)〜2025年3月30日(日)
会場:世田谷文学館(東京都世田谷区南烏山1-10-10)
観覧料:一般 200円、高校・大学生 150円 ほか
東京の皇居三の丸尚蔵館で開催される展覧会「瑞祥のかたち」では、皇室に伝わる絵画や工芸、書跡のなかから、縁起の良いモチーフを表した作品を紹介。鳳凰を描いた伊藤若冲の国宝《動植綵絵老松白鳳図》や《旭日鳳凰図》、富士山を題材とする横山大観《日出処日本》などを公開する。
「瑞祥のかたち」
会期:2025年1月4日(土)~3月2日(日)
会場:皇居三の丸尚蔵館(東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内)
入館料:一般 1,000円、大学生 500円
東京・原宿の太田記念美術館で開催される展覧会「江戸メシ」では、江戸の食文化を描いた浮世絵作品を紹介。葛飾北斎や歌川広重、歌川国芳、月岡芳年などによる、寿司やそば、天ぷらなどを描いた作品約90点を展示する。
「江戸メシ」
会期:2025年1月5日(日)〜26日(日)
会場:太田記念美術館(東京都渋谷区神宮前1-10-10)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 700円
東京のパナソニック汐留美術館で開催される展覧会「ル・コルビュジエ—諸芸術の綜合 1930-1965」は、近代建築の巨匠として知られるル・コルビュジエ円熟期の創作に焦点を合わせる、日本初の展示。ル・コルビュジエが1930年以降に手がけた絵画や彫刻、素描、タペストリーなど、約90点の作品を展示するとともに、同時代の芸術家の作品をあわせて展示することで、芸術の流れにおけるル・コルビュジエの位置を浮かびあがらせる。
「ル・コルビュジエ—諸芸術の綜合 1930-1965」
会期:2025年1月11日(土)~3月23日(日)
会場:パナソニック汐留美術館(東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル 4F)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 700円 ほか
東京オペラシティアートギャラリーで開催される展覧会「今津 景 タナ・アイル」は、インドネシアを拠点に活動するアーティスト・今津景の初となる大規模個展。日本とインドネシアにまつわる思考の上に育まれる、多様なイメージが画面上に配置された絵画を紹介する。
「今津 景 タナ・アイル」
会期:2025年1月11日(土)〜3月23日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3-20-2)
観覧料:一般 1,400円、高校・大学生 800円 ほか
東京の永青文庫で開催される展覧会「細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション—」は、永青文庫が有する日本の陶磁作品を紹介する展覧会。民藝運動に携わることになった陶芸家・河井寬次郎の作品や、熊本を代表する焼物・八代焼などを公開する。
「細川家の日本陶磁—河井寬次郎と茶道具コレクション—」
会期:2025年1月11日(土)〜4月13日(日)
会場:永青文庫(東京都文京区目白台1-1-1)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 500円 ほか
東京・駒場の日本民藝館で開催される特別展「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」は、民藝運動の先導者・柳宗悦の仏教美学に光をあてる展覧会。フランス・リモージュの《キリスト像》や朝鮮時代の《大井戸茶碗 銘「山伏」》、鎌倉〜南北朝時代の《種子阿弥陀三尊図》といった民藝の品々を展示するほか、柳が1955年に行った「東洋思想講座 第五回」の映像を初上映する。
「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」
会期:2025年1月12日(日)〜3月20日(木・祝)
会場:日本民藝館(東京都目黒区駒場4-3-33)
入館料:一般 1,200円、高校・大学生 700円 ほか
東京・六本木のTOTOギャラリー・間で開催される「吉村靖孝展 マンガアーキテクチャ——建築家の不在」では、住まいや暮らしのあり方を再考してきた建築家・吉村靖孝の展覧会。模型や図面ではなく、漫画という表現媒体に着目して吉村の建築を紹介する。
「吉村靖孝展 マンガアーキテクチャ——建築家の不在」
会期:2025年1月16日(木)~3月23日(日)
会場:TOTOギャラリー・間(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル 3F)
入場料:無料
東京国立博物館 平成館で開催される特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」は、天皇家と深い縁を持つ京都・嵯峨の大覚寺に伝わる寺宝を紹介する展覧会。240面におよぶ障壁画のうち120面以上を公開するほか、平安時代後期の仏像を代表する明円作《五大明王像》や、歴代天皇による書の数々などを展示する。
開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 —百花繚乱 御所ゆかりの絵画—」
会期:2025年1月21日(火)~3月16日(日)
会場:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9)
観覧料:一般 2,100円、大学生 1,300円 ほか
東京・六本木の泉屋博古館東京で開催される企画展「花器のある風景」は、花をいける器である「花器」に着目し、日本や中国の美術作品を紹介する展覧会。泉屋博古館の住友コレクションのなかから、花器を描いた絵画作品や、茶の湯で珍重された花器を公開する。
「花器のある風景」
会期:2025年1月25日(土)〜3月16日(日)
会場:泉屋博古館東京(東京都港区六本木1-5-1)
入館料:一般 1,200円、学生 600円
東京ステーションギャラリーで開催される企画展「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」は、身近な物をモチーフに、布と紙を使って親しみやすい作品を手がけた作家・宮脇綾子の展覧会。造形的な特徴の視点から、約150点の作品を紹介する。
「生誕120年 宮脇綾子の芸術 見た、切った、貼った」
会期:2025年1月25日(土)〜3月16日(日)
会場:東京ステーションギャラリー(東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東京駅 丸の内北口 改札前)
入館料:一般 1,300円、高校・大学生 1,100円 ほか
東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で開催される展覧会「豊原国周生誕190年 歌舞伎を描く—秘蔵の浮世絵初公開!」では、、静嘉堂が擁する浮世絵のなかから、歌舞伎を描いた「役者絵」を紹介。幕末の浮世絵界を牽引した歌川国貞や、明治時代の浮世絵に新境地を拓いた豊原国周をはじめ、初期浮世絵から近代にいたる役者絵の展開をたどる。
「豊原国周生誕190年 歌舞伎を描く—秘蔵の浮世絵初公開!」
会期:2025年1月25日(土)~3月23日(日)
会場:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)(東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館 1F)
入館料:一般 1,500円、高校・大学生 1,000円